完璧すぎる兄と比べないでください

４１話 ページ42

「これ！西星学園とこの間試合したんでしょ！？どうだった！？」

貴「ど、どうって……言われても……実際に戦ったのは二人だから……私はなんとも……」

陸「すっげー速かった！」

尊「次は勝つ」

尊……それは相手の感想ってより尊の目標だから！


「……あー、いや……うちらそういうこと聞いたんじゃなくてね」

「ほら、西星のスト部の人ってアイドルやってるじゃん？だからどんな人たちなのかなーって」

陸「なるほどー、そういうことか」

尊「ギミックの技術が素晴らしかった」

貴「確かにあのギミックの越え方は神だった、あんなの一度でいいからやってみたいよ……」


クラスの女子の質問にまったくそぐわない返答を返していく。

それに女子たちは苦笑いを浮かべる。

「やっぱり怜治さんってかっこよかった？」

貴「えっ…………」

「ギャラスタのメインボーカルだもんねー！絶対かっこいいよー！」

「そういえば諏訪さんって怜治さんと苗字同じだよね！いいなぁ、羨ましいなぁ」

貴「あ、あはは……そ、そう？」

そんなとき、無情にもスマホが鳴り響きた。

貴「あっ、ごめん、私だっ…………げっ」

最悪のタイミング。
机に置かれたスマホ。
表示される名前は

怜治(お兄ちゃん)


……空気を読め！！！！


「えっ……怜治？……お兄ちゃん？……諏訪……えっ、まさか……」

タイミング悪すぎかよ
絶望感にうちひしがれながら、私は電話にでた。

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