3話 ページ4
信じるからどうか、逃げないで。
そう言って引き寄せようとすれば、また手を弾かれる。
「私に直接触ると、死ぬわよ」
肘辺りからつけた手袋。
それを隠すように着た長袖。
膝丈のスカートに、タイツ。そして、ショートブーツ。
完全装備と言っても過言ではないくらい、露出のない服装をしている。
「しぬ?なんで?」
「私に掛けられた異能力が少し厄介でね。死にたくなかったら触らないことね」
「それなら話が早い!その異能力者をつれてきたまえ。私がそいつに触れば君の異能力は解けるさ」
「…………なぜ?」
不思議そうに彼女は聞く。
そんなの簡単だ。
「私の異能力は触れた相手の異能力を消し去るものだからさ」
「!」
少女の目の色が変わった。
「そう……そう、貴方が……貴方が、そうなの」
そして意味のわからないことを呟く。
「会いたかった、とても、会いたかったわ」
1400年以上探したのよ?と、笑われる。
「私を知っているのかい?」
「知らないわ」
バッサリ、切り捨てられる。
「じゃあどうして私を探していた?」
「正確に言えば探していたのは異能力のほうよ。異能力を無効化する異能力!」
少女は嬉しそうにしたかと思えば次の瞬間には憂いを帯びた表情で言った。
「……やっと、死ねる」
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アルト@(プロフ) - 緩奈さん» コメントありがとうございます!頑張ります! (2017年2月8日 17時) (レス) id: 3bd084aa64 (このIDを非表示/違反報告)
緩奈 - 凄く面白いです!続き楽しみに待ってます。 (2017年2月8日 17時) (レス) id: 9261dd0ed9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルト@ポケモンlove | 作成日時:2017年2月6日 18時