【文スト夢】その部下イケメン症候群につき要注意【中原中也】

捌話 ページ10

ふと考えた。
イケメン症候群にイケメン症候群もどきをぶつけてみたらどうだろうか、と。

酒の席でオレンジジュースを飲んでいるAに話しかける。

「なぁ、この後うちに来ねぇ？」

「中也さんのお宅ですか？えっいいんですか是非」

「ﾝﾝﾝﾝﾝﾝﾝﾝﾝﾝﾝﾝﾝﾝ……ああ、うん」

ちがう、そうじゃない。

そこは断れ。良いからまずは断れよ。
悪いですから……とかいって断れ頼むから。
断られたところに俺が言いたいことがあったのに。

「わーい！中也さんの家たのしみです〜」

「A、ここ座れよ」

そう言って中也は自分の横をトントンと叩く。
……さすがに断るだろ。

「えっいいんですか！是非是非！」

だから断れよ！！！

ガンっと酒の入ったグラスを机に叩きつける。

「な、なにか怒ってます！？」

「全然！？」

「お、怒ってますね！？ど、どうなさったんです？？私になにかできることがあるなら……」

そう言って顔をのぞきこんでくるAを抱き寄せる。

「たまには甘えろよ。無理しなくても俺が守ってやるから」

「へ？あっはい…………無理はしてませんから大丈夫ですよ？」

キョトンとされた。
嘘だろ。
嘘だろ？

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