【文スト夢】その部下イケメン症候群につき要注意【中原中也】

肆話 ページ6

「あら、樋口さん」

「Aさん！おはようございます！」

ビシッと礼儀正しくお辞儀をされる。
そんなかしこまらなくてもいいのに。

「ところで樋口さん、今日は髪をおろしているのね」

「さっきの任務でちょっと……」

「おろしていたほうが親近感がわきますね。普段の貴女は美しすぎて高嶺の花だわ」

キラキラキラ〜、とエフェクトをまとって樋口の髪をなでる。

「え、あ、あ……っ」

それに樋口は赤面する。

「Aさんが男性じゃなくてよかったですっ！」

それだけ言って樋口さんは走り去ってしまった。

「？？？？」

はっ……もしかして:嫌われた！？

追いかけなくては！！！

中也さんとの鬼ごっこで鍛えられた脚力をなめるなよ！！

走り出せばすぐに追い付く。

その瞬間、樋口さんがつまずいて転けそうになる。

すぐさま横に回り込み、手と腰を取り、支える。

「ヒールで走るのは危ないですよ、レディ。貴女の白く綺麗な肌に傷がついてしまっては大変です」

「あ…………あ……っ中原さぁぁああああん！！」

その声に中也さんが飛んできて、また怒られてしまった。

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