職場体験 弟 ページ2
(学生設定、体験場所は私の都合上こども園)
11月の少し肌寒いころ。
職場への道を歩く。
今日から職場体験、2日間頑張るぞ！
…と、意気込むものの、隣で歩いているのは弟者くん。
彼は体格が良いから警察や消防署に行くのだと思っていた。
こども園に手を挙げたときはとても驚いた。
それにしても。一緒に行かなければいけないというのが辛い。
さっきまで他の人と話していたのにいなくなって
私たちの間に流れるのは無言だ。
昔は結構話してたのに。
それから数分、長かった無言をのりきり、職場体験が始まった。
先生の話を聞き、たくさんの体験をさせてもらった。
明日もあるというのに、もう別れが辛くなった…
可愛すぎる………
帰りに弟者くんとは会わなかった。
まぁそうだろう。彼には部活があるし。
次の日も、無言。
流石に気まずくて、
それぞれの学年に別れる前に
｢…頑張れ｣
と言っておいた。
聞こえたのだろうか？
｢ありがとう｣
と、行ってしまった。
それから半日体験して、帰る頃。
先生達が気を利かせてくれて、私のお別れ会を開いてくれた。
涙が止まらなくて、離れたくない…なんて考えたけれど時間はすぐに過ぎてしまった。
結局、こども園の外へ出ても泣き続けていた。
そこにはいないと思ってた弟者くんがいた。
弟者くんは
｢えっ…とぉ…大丈夫？Aさん？
あの、そのっ！さっき偶然通りかかって……
な、泣いてたから……どうしたの？｣
優しかった。
帰り道、なきながら弟者くんに話を聞いてもらった。
ほとんど自慢話なんだけどね。
昔みたいに笑って聞いてくれたのが嬉しかった。
それでも
｢子供たちの顔思い出してみたら？｣
なんてのは酷い。思い出してまた泣いてしまった。
もうすぐ学校につくのに泣き止まない私を弟者くんは
｢手！繋いであげる！早く泣き止んで貰わないとだから！｣
とか言ってまたからかってくる。
｢手なんか繋がなくても大丈夫だから！｣
断ったのにまあまぁ〜とか言って無理やり繋がされる。
｢彼氏でもないのに…｣
呟いた言葉が聞こえて、
｢彼氏なら、いいの？｣
何て言う弟者くんの顔が見られなくて俯いたままの私にさらに追い討ちを掛けてくる弟者くんに、私は敵いません。
｢じゃあ、付き合おっか。｣
(終)
職場体験は私の行った場所で無言なのも同じ、しかしうちの男子はいい奴で一緒に帰ってくれました←
見てくれてありがとうございます！
お気に入り登録もありがとうございます！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 18人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：優 | 作成日時：2017年7月23日 7時
