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そう応援していると、雷が箒に落ちて燃えて悲鳴をあげている子がいた。
まって見てられないかも。衝撃的すぎる。
ハリーは雲の中に消えて見えなくなっていた。
雷がごろごろと激しく鳴っていて、いつまた箒に落ちるかわからない状況で心配になっていた。
ねえなんか嫌な予感する。無事でいて。
『ねえハリー大丈夫かな…』
｢分からないけどきっと大丈夫だよ｣
｢えぇ、無事なのを信じましょ｣
前向きすぎない？ちょっとその自信分けてよ。
ハリーがスニッチを追いかけてしばらく時間が経ち、流石に2人も心配していた。
すると空からなにかが落ちてきた。
よく見てみると人で、ハリーだった。
みんなもそれに気付いたらしく、あちこちから悲鳴が上がった。
落下してるハリーを見ているとスローになったみたいに遅く感じて、みんなの声が遠くなっていった。
あ、死んじゃう。
そう思うと心臓がどくんとなり、鼓動が早くなる音が響いた。
あの日のことがフラッシュバックされる。
自 殺した雅。私の唯一の友達だった。
最後に会ったとき、雅は虚ろな目に涙を浮かべながら力なく笑っていた。
そんな姿に手を伸ばそうとしたが、遅かった。
段々と視界がぼやけ、鼻の奥が痛くなる。
泣きじゃくったときに聞こえたのは雅の声ではなく、セミの声だった。
苦しい。息が上手く吸えない。
やだ、ハリーも死んじゃうの…？
もう大切な人がいなくなるのは嫌だよ。
『だめ……』
｢………るあ？｣
ハーマイオニーが心配して話しかけてきたけど、今の私の耳には届いてなかった。
だめ、違う。ハリーは雅じゃない。
思い出しちゃだめ。落ち着いて。
『はぁっ…はｯ』
｢るあ！？しっかりして！！｣
｢るあ！どうしたんだよ…！！｣
だめ、頭から離れない。
またいなくなっちゃう。また独りになっちゃう。
もう独りになりたくない。
もう苦しい思いをしたくない。
だれかハリーを助けて。おねがい。
｢
ダンブルドア先生の声が聞こえた気がした。
でも私はパニック状態だったため、今もそのあとの記憶が曖昧だった。
しばらくしてなんとか落ち着きを取り戻し、少し遅れて医務室に向かった。
ハリーはまだベッドで寝ていた。
みんなはハリーの側にいたけど、私は離れた所にいた。
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作者名：ちるあ | 作成日時：2022年5月15日 23時
