君が君じゃなければいいのに KS (ページ6)

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4:好きと言う資格ページ6

そもそもギョンスは、元は私の執事じゃなかった。

もっと小さい時、確か私が4歳で彼が7歳の頃くらいまでは、普通に友達の関係だった

私は財閥の娘で、彼のお父さんは私のお爺様のお気に入り。重要なポストについていた

二つ違いのギョンスは赤ちゃんの時から私を可愛がってくれてたらしい。

KS"ずっと、Aちゃんのこと守ってあげるね"

記憶の奥にいつもある、あの優しい言葉。

もちろん言うまでもなく、私はその頃からすっかりギョンスに恋してしまっていた

ギョンスが好きで好きで、オッパと呼んで慕って。

ギョンスが小学校に行ってしまってからは、毎日首を長くしてギョンスの帰りを待ったっけ

それがいけなかったんだ。

ある嵐の日、

そんな私を見て気を利かせてくれたギョンスの両親が、学校へギョンスを迎えにいく時に

KS母"Aちゃん、ギョンスを迎えにいくのだけれど一緒に行く?"

私の両親の許可もあったから、大喜びでついて行ったのだけれど

行く途中事故に遭って、私を庇ってくれたギョンスの両親は亡くなり、私も…足の自由が奪われた

あとからギョンスに病院で会った時、

"Aのせいだ"って嫌われると思って
幼ながらに覚悟をしていた。

でも…ギョンスは真っ赤に腫らした目で涙を一生懸命こらえて、

KS「ごめんなさい…僕を迎えに来るためにAちゃんが怪我をしてしまいました…っ」

私の両親、そして私にも深々と頭を下げた

まだ幼かったのに、ギョンスは両親の立場をよく理解して、一人で全部背負ったんだ

もちろん私のお爺様はギョンスを放っておいたりしなくて、屋敷に住まわせてくれることになった…ただし、

私の執事として

どうしてかは分からない。けれど実際ギョンスはあれからずっと私のお世話をしてくれてる

LH「じゃあ、私はこれで。…ギョンスくん、くれぐれも無理はしないように」

KS「ありがとうございます。

さぁお嬢様、お食事に…お嬢様?…どうされましたか、」

「…いつもごめんね、ギョンス」

KS「何をおっしゃいますか、」

「…大好きだよギョンス、」

KS「…ありがとうございます、ですが私もお嬢様がとても大事ですよ」

「…、ありがとう^^」

…だから私には、"本気で好きなんだよ"なんて厚かましい言葉を言う資格が無いの。