君が君じゃなければいいのに KS (ページ41)

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38:箱入り息子-CY- ページ41

CYside

『チャニョル、よく来たな』

CY「こんにちはお爺様、」

PCY財閥…

韓国ではなかなかの大手企業だと思う。

そこの跡取り息子の俺チャニョルは

先日恋に落ちました

『今は18歳だな、』

CY「はい、」

『そろそろ婚約者を決めないといけない。…意中の相手はいるのか』

CY「…はい。ズータオ、」

なかなかルックスもいけていて、自分で言うのもなんだけど器用で優しい方だと思う←

そんな俺も…初めて自分から、女の子に夢中になってしまった

TAO「はいお坊ちゃま…この方ですね」

ズータオが持ってきたタブレットに映るのは、

ある雨の日に俺たちに傘を貸してくれた

CY「ズータオに調べてもらったところ…SM財閥のお嬢様です」

確か名前は、Aさん

びっくりしたんだ。あまりにも気品があって、優雅で。それでいて親切…

初めてのこの感覚に、あの時は全然うまく話せなかったっけ

『…杖をついているな、』

CY「足が悪いみたいで…けれど本当に素敵な女性なんです、」

厳格なお爺様は俺だけには甘くて

それを利用するのが嫌でこれまでおねだりなんかしたことなかったから、Aさんのことも報告するか悩んだけど、

他の人との縁談を持ってこられる方がずっと怖かった

『…分かった、かわいい一人孫の頼みだ。何としても手に入れてやる』

CY「あ…っあの、待ってください!!

俺、自分でAさんにアプローチしたいんです」

手段を選ばない祖父だ、…AさんやSM財閥の皆さんに何かあっては困る。それに…

ほんとに、自分の力でじゃないとAさんのことを愛する資格なんて無いから

『分かった…、なら出来るだけの応援はする』

CY「ありがとうございます、」

初めての恋。

こんなにウキウキするものだとも、こんなにハラハラするものだとも知らなかった。

CY「ズータオ、彼女の学校は?」

TAO「ご自分の力でアプローチされるんでしょー、?」

CY「う、(汗)」

一人じゃなんにもできない箱入り息子の俺だけど、

彼女のためなら変われそうな気がする