21:"どうして優しくしてくれるの" ページ24
「…きゃっ、」
ドン、と誰かにぶつかられてよろけてしまった
KS「大丈夫ですか!?」
ギョンスが支えてくれて
抱きしめられてるみたいで少し恥ずかしい…と、
『どこ見てんだ!!』
突然の罵声に振り向いたら、ぶつかってきた人が怒ってる…
KS「申し訳ございません、ですが「歩けねえくせに外に出んな!!」
「…っ」
こんなふうに罵られたのは初めてじゃないけど、怖くてギョンスにしがみついた
KS「…謝ってください」
「は?」
KS「大事なお嬢様を侮辱しないで頂きたいです。
ご自分が同じような目に遭ったらどうなんですか?分かりますか、体の自由だけでなく心の自由まで奪われた気持ちが?目の前で楽しそうに動き回る人達をじっと眺める辛さが?」
「…っ黙れっ」
その人はギョンスをドンっと突き飛ばして行ってしまって
「ギョンスっ、」
その衝撃で、不安定な体制で私を支えてくれてたギョンスは私を庇うようにして転けてしまった
KS「申し訳ございませんお嬢様、お怪我ございませんか?」
「私は大丈夫…ギョンスは?」
KS「私のことはご心配なさらず、」
立ち上がって私に手を差し出してくれたギョンスを、手を掴んだままじっと見上げた
KS「お嬢様…?どうなさいましたか、どこか痛みますか、」
「強いていうなら…心、なんてね」
KS「…お嬢様は何も悪くありません、お気になさらないで「そうじゃなくて、」
「…ギョンスはどうして私に優しくしてくれるの?」
KS「はい…?」
「私は…ギョンスの大事なお父様とお母様を奪った…悪者なのに。」
ここで聞くことじゃないのは分かってる。…でも
日頃から思っていたことが、今爆発した。
KS「…違いますお嬢様、何度言えば分かっていただけるのですか。お嬢様のせいではありません、お嬢様がいらっしゃろうとそうでなかろうと、あの事故は起こっていましたから」
「でも…っギョンスのお母様は私を庇って「同じことです。どっちにしろ、場所からして母は…。ですからもうご自身を責めないでください。むしろ…お嬢様の足の自由を奪ってしまったのですから。
…この話はもうやめましょう。ほら、お立ちくださいお嬢様」
「…質問に答えてよ…どうして…さっきだってびっくりしたの…あんなに私の気持ち分かってくれてたなんて。私が言いたいこと全部ギョンスが言ってくれたの。」
なんでこんな私なんかに理解してくれようとするの…?
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作者名：そるぶりー | 作成日時：2017年10月6日 23時
