君が君じゃなければいいのに KS (ページ16)

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13:"Shall we dance"? ページ16

KSside

会場の片隅で、お嬢様が踊っている人達を悲しげに見てらっしゃる

僕はお嬢様がすごくダンスが好きなことを知っているから

また踊らせてあげたい、っていつも思ってる

でもきっと、…不可能に近いんだろうな

『あのお、』

甘ったるい声が聞こえて顔を上げると、どこぞやの財閥の娘さんと執事さん

『執事交換して踊りません?』

「あ…っごめんなさい私『あーごめんなさい、…踊れないんでしたねw…ダンスは女性のたしなみですのに、』

あまりにも失礼で、ついカッとなって訂正して頂こうとしたら

お嬢様がクイ、っと僕のタキシードの裾をつまんで止められた

お嬢様の顔は一瞬悲しそうに歪んだけど、またすぐ笑顔になって

「申し訳ございません、せっかく誘っていただきましたのに^^

…ギョンス、行きましょう」

丁寧な対応で交わして、僕をバルコニーに促された

「…っギョンス…っ」

人気が無いのを確認してから弱々しく抱きつかれたお嬢様を、なるべく優しく包み込んで

KS「…偉かったですよ、お嬢様」

"偉いね"…昔からお嬢様はこの言葉をかけるととても喜んでくださる

今も少し笑顔になって僕を見上げてくださって

「ルハンがさっきこっち見てるの見えた…心配しちゃうからすぐ戻らなきゃね、」

KS「…お嬢様、踊りたいですか?」

「もちろん…でも、」

僕の中に一つのアイデアが浮かんでいて、お嬢様を連れてもう一度中に戻った

『あ、SM財閥のお嬢様よw』

『踊れないからバルコニーに逃げてたのねw』

…勝手に言ってればいい、そんなこと言う人はいくら綺麗なドレスで着飾ってても、ちっとも上品に見えないから

…僕のお姫様を侮辱する権利なんて、ないから

「ギョンス…、」

KS「お嬢様…"Shall we dance"?」

「…しゃ、しゃる…(焦)?」

…そっか、お嬢様英語苦手だったんだ←

何故かフランス語はペラペラだけど
("英語もサボらないで…"by家庭教師ミンソク)

KS「"踊りませんか"という意味ですよ…財閥のお嬢様なのですからこのくらい覚えてくださいね?」

「ああ、そう…って、え!?今"踊りませんか"って…っ!?」

ビックリされているお嬢様の手を引いて、

ダンスホールの中央に出た