双子。【煉獄杏寿郎】

伍 ページ36

私の中で先程以上の怒りが込み上げてきた。


兄の事を侮辱した事、弱者を嘲笑うような態度。全てに腹が立った。


猗窩座が炭治郎に攻撃を仕掛けたと同時に私は、全身に炎を纏ったように熱くなった。





そして、左腕に今までに無いほどの力が宿る。





はだけた隊服の胸元から炎の痣が浮かび上がってきていたのだ。



まるで、心に炎を灯したかのような痣だ。



体がものすごく熱い。



けど、悪い感覚じゃない。




炭「Aさん…！」



炎ノ呼吸 弐ノ型 気炎万象 乱



今の私は猗窩座よりも遥かに早い。


目で追えた所で体が追いつかない程の連撃。


しかし、猗窩座もそれと同時に技で交わしていく。


炭治郎と私と交戦していると、飛ばされていた冨岡さんが帰ってきて加勢した。


三人で相手しているのにも関わらず、猗窩座は強かった。


冨岡さんも炭治郎も、致命傷に近い傷を負っている。


そして私はさっき遠くに飛ばされた時に肋を3本折っている。


交戦してる時に骨が肺に刺さったらしく、息がしづらい。




杏寿郎…私、この戦いが終わったらきっとそっちに行くと思う




だからまた会えたら生きていた頃に言えなかった事を言わせてほしい。




ありがとうと、言いたい。





大好き、と言いたい。





愛してる、と言いたい。

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