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ずっと表情が乏しい子だと思っていたが、Aは白いランドセルを手に取ると頬を少し赤くして微笑んだ。
「透、ありがと」
「どういたしまして」
どんな子供にも可愛いところがあるものだ。
文房具の売り場に着くと、Aは子供の割には柄の物を買わなかった。
「仮面ヤイバーとか魔法少女のアニメの文房具じゃなくて良かったのか?」
「なにそれ」
Aは組織に預けられていた子供だったからか、テレビの事、外の事を全く知らなかった。
「風見、仮面ヤイバーのブルーレイ全部買ってこい」
「降谷さん?!」
自宅に帰ると、Aは仮面ヤイバーに釘付けになっていた。
「かっこよ」
言うことはそれだけか。
子供ならもっとはしゃぐものだと思ったが、Aはそうでもないらしい。
降谷はAに夕食ができると伝えると、テレビを消して食卓についた。
「うまし糧」
「いただきます。だろ」
テレビを見てない彼女が一体誰にその言葉を教わったのか謎だ。
「いたます」
「はぁ…」
箸の使い方もまだ綺麗ではなく、ご飯を口に運ぶ度に口周りに食べカスをつける。
「教えることが沢山ありそうだ…」
ため息をつきながらも降谷はAを見放すことなく、しっかりと一つ一つ教えていった。
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ヴァイオレット(プロフ) - 作品とっても面白かったです!お疲れ様でした! (2023年1月18日 19時) (レス) @page33 id: 5d40b73d38 (このIDを非表示/違反報告)
明朱(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます!直しました! (2023年1月4日 22時) (レス) id: 08199dcf3a (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 役10年じゃなくて、約10年です。 (2023年1月4日 16時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明朱(プロフ) - 冬眠。さん» ありがとうございます!多忙ですが、ぼちぼち書いております! (2022年12月28日 22時) (レス) @page20 id: 08199dcf3a (このIDを非表示/違反報告)
冬眠。(プロフ) - めちゃめちゃこの小説好きなんです…‼更新待ってます‼‼ (2022年12月27日 21時) (レス) @page19 id: 4f6fc34427 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:明朱 | 作成日時:2022年5月17日 19時