漆 ページ8
・ 甘露寺 side
「お前が隠のくせに任務に行くって奴か」
任務が終わって隠の人たちが来た。
隠は私たちにはできない、事後処理をテキパキとこなす、鬼殺隊には必要な部隊。
その中で任務にも行っている女の子、最上Aちゃんに声をかけた隊士がいた。
「弱いくせに調子に乗るなよ。お前らはこうやって地味に仕事をしてればいいんだ」
「ちょっと…!」
どうしてそんなことを言うのかしら。流石に黙っていられないと思い、私はその人に言い返そうとした。
それでも、それはAちゃんによって遮られちゃった。
「それよりも貴方の手当てを先にさせてください。これも隠の仕事ですので」
傷ついているはず、それでも笑ってその人のことを心配していた。
罪悪感が芽生えたのかしら、その人は大人しく隠の人に手当てをしてもらっていた。
「…貴方の言う通り、私は弱いですが…。鬼を倒したいという気持ちは一緒なんです。任務に行くことはやめません」
「…そうかよ」
そう言われるのは仕方ないと、慣れているような口ぶりで話す。
そんなことないのよ、Aちゃん。貴方は弱くないの。
鬼殺隊に弱い人なんていないの。隠の皆も強い心を持っている。
「恋柱様、ここはもう大丈夫ですのでお戻りになりお休み下さい」
「…Aちゃんはこれから任務に行くの?」
「隠として、ですけれど」
鬼と戦わないでいいという気持ちと、鬼と戦いたいという気持ちが葛藤でもしているかのように、複雑そうな笑みを浮かべた。
「…それでは我々はもう向かいます。恋柱様、失礼しますね」
そう言うと、Aちゃんは隠の人たちと南南西の方へ向かった。
そういえば最近、冨岡さんがAちゃんと仲が良かったわね!
彼女の今の様子を話したら、きっと共感してくれるわ!
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義勇と杏寿郎推し - むっ!これは完結か?よもや、よもやだ!初めましてだな!煉獄杏寿郎だ!これからも心を燃やして頑張れくれ!じゃあな! (2021年8月4日 7時) (レス) id: 2a3c5f3e4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わたあめ | 作成日時:2021年6月27日 20時