拾 ページ11
・ Aside
「…えっと、それは…」
どうして、水柱様にとってただの隠じゃないんだろう。
ひとつ思い浮かんでいるその理由。でもそんなこと、あるはずもない。
ちゃんと本人から聞いて、その理由を確かめたい。
「カアー!冨岡義勇ハ北北西に向カエー!」
「…行ってくる」
「はい、気をつけてください」
炭治郎くんの鴉が来て、水柱様は任務に向かった。
柱だから、忙しそうだ。ここまで私のそばにいてくれたのかと思うと申し訳ないな。
「結局、理由聞けなかったな…」
もし、もしも私の考えているように水柱様が私のことを好きだったとしたら。
そうしたら、私は一体どうしたらいいのだろう。
まあ、そんなことあるはずもないので、考えるだけ無駄だ。
「A、起きたんだな!…さっきまで冨岡さんがいなかったか?」
「うん、いたよ。任務に行ったけれど…。どうかした?」
「Aのことをここまで運んだのは冨岡さんなんだ」
驚く私を他所に、炭治郎くんは話を続ける。
見たことないくらい必死だったとか、私が目を覚ますまでずっと傍にいたとか。
「…そう、なんだね」
「Aは冨岡さんに大事にされてるんだな」
やっぱりわからない。水柱様の気持ちが。
直接聞きたい、聞かせてよ……冨岡さん。
そう思っても、冨岡さんと話すことは数日経ってもなかった。
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義勇と杏寿郎推し - むっ!これは完結か?よもや、よもやだ!初めましてだな!煉獄杏寿郎だ!これからも心を燃やして頑張れくれ!じゃあな! (2021年8月4日 7時) (レス) id: 2a3c5f3e4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わたあめ | 作成日時:2021年6月27日 20時