音柱の恋愛事情【宇髄天元】

拾捌 ページ19

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Aと出かけるようになって数ヶ月。今日はAの誕生日だと胡蝶に聞いた。
だが最近はAの姿を見なかった。柱の元へも、自分の屋敷へも。



「最後に会ったのはいつだ？」


「一週間ほど前…だと思います。任務に行ってきます、と…」



任務に行ってから見ていない…？まさか…。そんなこと、ないよな？
姿を見せないAに対して、任務で鬼に…なんて焦りが襲う。



「まさか…それはないよな…」



任務で死ぬような奴じゃねぇことは知ってる。蝶屋敷で治療してるかもしれない、と思い俺は蝶屋敷へ向かった。



「Aさんですか？此方にはいらしてませんけど…」


「最後に会ったのはいつだ？」


「五日前…ですが。何かありました？」


「一週間前からAのことを派手に見かけなくてよぉ」



なんで俺のところに来てくれねぇんだ？前なら、想いを伝える前から任務があっても来てたのに。
俺が何かしたか？



「五日前、ここから帰るときに宇髄さんのところへ行く…と言ってましたが…」


「俺のところに…？」


「…行ってないんですか？」



途中まで一緒に向かってたんですが…と胡蝶が呟いた。その時に何かあったのか？
鬼ではない。そう信じたい。



今日は誕生日どころではなかった。

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