九死に一生 ページ12
突然私は"見えない力"によって地面に押さえつけられた
此奴も異能力者か…
というか此れ、呼吸するのもままならないくらい重いんたけど
無様に床にひれ伏す姿を見て彼は近づき、屈んだ
そして私の前髪を引っ張り上げ、目線を合わせると口を開いた
「芥川から話は聞いている筈だ。ポートマフィアに入れ。手前の異能は裏社会に向いている」
怖い
怖いけど、弱さを見せちゃだめだ
「何回も言わせないでくれる?ポートマフィアがどういうのか知らないけど、少なくとも悪徳企業に入る予定は今後一切無いから」
そう言って睨みを効かせた
前髪が引っ張られている所為で痛いけど今だけの我慢だ
「はっ、言っとけ。手前は人のこと言えねェだろ、街潰しさんよォ」
高ぶりそうになる気持ちを無理矢理抑え込む
「悪いけど、そんな見え透いた挑発には乗らないよ」
未だに元に戻す方法が分からないけど、いざとなったら太宰さんを呼ぼう
此奴の異能が解けている今しかない
「異能力___」
「言わせねェよ」
気がついたときには目にも留まらぬ速さで壁に押さえつけられていた
パラパラと音を立てて落ちる壁の破片が、その威力を物語っている
両手を掴まれ、口にも手がある所為で何も話せない
「生憎だが、手前は能力名を口にしない限り、異能力は発動しねェ。諦めろ」
そう言って彼はニヤリと笑った
ああ、終わった
また人を傷つける側になってしまうんだ
自分の未来に絶望していると、唐突にカランコロンと聞き慣れた音が耳に入った
真逆お客さん?
目の前の彼もあぁ?と不機嫌そうな声を漏らし、鐘の鳴る方へ顔を向けた
「マフィアの仕事っていうのは、か弱い女性を壁ドンすることかい?笑わせてくれるねえ」
太宰さんだ
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カカオ(プロフ) - Seaさん» 褒めてもらってすごく嬉しいです!カトレアは花のほうですよw醤油…考えたこともありませんでしたw (2018年2月16日 23時) (レス) id: fdcd433a9e (このIDを非表示/違反報告)
Sea - めっちゃ面白いです!続きが気になる…!あと作品と関係ないですがカトレアさんのカトレアってあの醤油のカトレアですか?← (2018年2月16日 21時) (レス) id: c676ee4e9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カトレア | 作成日時:2018年1月14日 21時