驚き ページ7
「な、なんで太宰さんが」
なんで太宰さんがこんなところにいるのか
なんで私の人形たちが突然消えたのか
驚きのあまり頭に浮かんでいるはずの言葉がうまく口から出ない
そのせいで口をパクパクしてしまう
そんな私を見て太宰さんはニコニコと微笑んでいる
「まあまあ、そんなことはどうでもいいじゃないか。それはそうと私、Aちゃんとはいろいろお話しすることが出来てしまったから…」
肩に置かれた手はそのままだけど、恐ろしいという言葉だけでは済まないほどの視線を目の前の男に向けた
「芥川くん、君はもう帰り給え。もし君が少しでも助けられたことに恩を感じて安堵しているのなら、尚更にね」
芥川という名前を知ってることから、おそらくこの人たちは知り合いなのだろう
なおも動かない様子を見て行け、と促した
「太宰さん…くっ!」
と悔しそうな声を漏らして闇に消えていった
「ありがとうございました、」
失礼します、と言いながら元来た道に戻ろうとすると
「待ち給え」
私がこれ以上逃げないようにか、腕を掴まれた
やっぱり無理かー
「さすがに説明を求めるよ。例えば…人の命を奪うことに躊躇いがない理由とか、いろいろね」
私は目の前に赤い水たまりとともに転がっている『人だったもの』に静かに目を向けた
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カカオ(プロフ) - Seaさん» 褒めてもらってすごく嬉しいです!カトレアは花のほうですよw醤油…考えたこともありませんでしたw (2018年2月16日 23時) (レス) id: fdcd433a9e (このIDを非表示/違反報告)
Sea - めっちゃ面白いです!続きが気になる…!あと作品と関係ないですがカトレアさんのカトレアってあの醤油のカトレアですか?← (2018年2月16日 21時) (レス) id: c676ee4e9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カトレア | 作成日時:2018年1月14日 21時