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渡せたし、受け取って貰えたし、喜んでもらえた
それだけで俺はもう大満足だった
いや、お釣りが帰ってくるぐらいだった
嬉しそうな姿に安心してもう一度ブランコに座り、ゆらゆらと揺れる
気分は有頂天だ
｢望｣
ブランコの揺れを楽しんでいるとまだその場にたっていた先輩に呼ばれる
｢はい？｣
｢ほんまは試合終わってからの方がいいと思っててんけど、我慢できひんから言うわ｣
｢え？｣
なにか気に触ることでもしただろうか。
試合終わってから伝えることってなんかあるか？
俺の心の中は疑問符とほんのちょっとの不安が生まれる
｢な、にか、ありましたか｣
｢うん｣
｢なん、でしょう｣
思わず立ち上がって先輩を見つめる
｢誕プレもいっこ欲しいねん｣
えぇ。どういうこと？
足りひんかった？あんなに喜んでたのに？
それとも他に欲しいものがあったんだろうか？
で、それを俺に頼むか？
｢え？えと、俺もうお金が無くって、それブランドもんで頑張ったんで｣
｢そうやなくて。
俺ずっと前から望の事好きやねん。
望の恋人枠、俺にくれへんかな？｣
時が止まったかと思った
俺を見る先輩の目は清々しいほど透き通っていて吸い込まれるように囚われていく
｢ど？望？｣
｢あ、ぼ、僕もずっと好き、です
僕なんかの、恋人枠で、良ければ、貰ってやってくだ、さい｣
｢え！マジ？！いいの？！｣
｢あ、はい。もちろん！｣
｢やった。ありがとう！望！｣
そう言って近づいてきた先輩に俺をガバッと抱きしめられた
わーーーー！
やばい近いいい匂いすっげードキドキする
てか、俺絶対汗臭い
｢あ、あ、あ、あの、せんぱ、ちょっと、いき、なりは、、絶対汗臭いです、し｣
｢ええやん。もう付き合ってるやし、それに臭ないよ。めっちゃいい匂い。むしろ俺の方が臭いやろ、でも我慢してな｣
｢まさか！先輩の方がいい匂いです｣
｢ほな、もうちょっとええやん｣
ぎゅうっと隙間なく抱きしめられる
暑いこの時期に触れ合う肌はまるで湯たんぽのように熱かったが、俺に幸せな温もりを運んできた
恐る恐る先輩の背中にも手を回す
落ち着いたように顔を見合わせると愛しそうに微笑む先輩の顔が見えて、ドキッとする
｢望、最高の誕生日プレゼントありがとな｣
返事をしようと口を開くといつの間にか唇を奪われていた
顔のドアップに驚いてぎゅーと目を閉じるとフッと口元で笑われる
悔しくなって先輩の制服の裾を引っ張るといっそう口付けが熱くなっていく
俺の方がプレゼントを貰ったみたいだ
俺の恋人の誕生日は毎年とても暑い
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茉莉花(プロフ) - 哀さん» ありがとうございます！リアル感を感じてくださるとは嬉しすぎる (9月12日 3時) (
レス) id: c94a7fe177 (このIDを非表示/違反報告)
哀 - はじめまして。どのお話も素敵です…リアル感もあって、好きな文章です…！受け桃がとにかく可愛い、、、読んでいて幸せでした！ (9月11日 21時) (レス) @page39 id: 4a70051e2e (このIDを非表示/違反報告)
カミツレ(プロフ) - ゆいさん» コメントありがとうございます！！普段あんまり褒められないので凄く嬉しいです！！また見てやってください。 (8月7日 9時) (レス) id: c94a7fe177 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 夏×学パロ×青桃って最高です…積極的な青さんたまりません💕更新ありがとうございます！ (8月6日 13時) (レス) id: 127582e3c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カミツレ | 作成日時：2023年6月3日 0時
