最も熱い夏 ページ19
俺の好きな人の誕生日は毎年とても暑い
嬉しいことに2年連続部活があるから会えたけど、卒業後は会えないんだろう
10代にとっては1歳差が大きな壁となって惜しい
まだ高校生でボールを追いかける俺を他所に、先輩はきっと可愛い彼女を連れて誕生日デートを楽しむんだろう
むしろ、今居ないことの方が疑わしい
｢のんちゃん、ドリンク飲み終わったなら回収しちゃうけど？｣
そんなことを考えながら、ベンチで休んでいると3年マネの神山先輩に声をかけられる
｢あ、すみません。お願いします｣
｢ん。ありがとう。
珍しく静かやん、なんか考え事？｣
｢珍しくってなんすかっ。休憩中くらい俺やって静かにしてますもん｣
｢んはは。ごめん、ごめん｣
からかうように尋ねてくる神山先輩にこちらも楽しんで膨れると面白そうに謝ってくる
｢だって下向いてじーっとしてんねんもん。いつもと様子ちゃうかったよ？｣
｢心配してくれたんですか！？
のんちゃん嬉しい！！｣
｢あーーもう、ええよ｣
｢ちょっ、嘘です。嘘です。
ごめんなさぁーい。｣
神山先輩とワチャワチャしていると練習再開のブザーがなった
後半はパス練習から始めるらしい
｢こたきぃー｣
いつもペアを組んでいる同級生がいち早くコート内に着いたらしく俺を呼んでいる
｢あれま、呼ばれてんで。行ってらっしゃい｣
｢はい！行ってきます｣
神山先輩に見送られながら俺も気持ちを切り替えてコート内に向かった
いつもパス練習は重岡先輩とやってるから今日もそうなんだろう
あの二人仲ええねん
たしか幼なじみって言うてた気がする
距離もまぁまぁ近いし、いつもセットだ
1回くらい俺も先輩とやってみたい気持ちはあるけどペアが自然と変わることは無い
練習でローテーションになることはあるが、そんな長い時間でもないので物足りなさを感じるけど、あくまで部活の練習だ
そんなことなど言っていられない
先輩の代は最後のインターハイだってこれからだし、できることならいい結果になるようサポートしていきたい
そのために必要なレギュラーという切符はしっかりと獲得している
おそらく3年がいなくなったら中心メンバーになれるだろうと思う
だけど、その前に先輩たちにいい思い出で引退をして欲しい
インターハイの初戦は1週間後に控えてる
ここで負ける訳にはいかない練習はラストスパートをかけていた
部員全員、特に3年の先輩たちの熱量は凄まじく俺たち下級生も真剣に取り組もうという気になる
最後の夏の戦いはもう始まっていた
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茉莉花(プロフ) - 哀さん» ありがとうございます！リアル感を感じてくださるとは嬉しすぎる (9月12日 3時) (
レス) id: c94a7fe177 (このIDを非表示/違反報告)
哀 - はじめまして。どのお話も素敵です…リアル感もあって、好きな文章です…！受け桃がとにかく可愛い、、、読んでいて幸せでした！ (9月11日 21時) (レス) @page39 id: 4a70051e2e (このIDを非表示/違反報告)
カミツレ(プロフ) - ゆいさん» コメントありがとうございます！！普段あんまり褒められないので凄く嬉しいです！！また見てやってください。 (8月7日 9時) (レス) id: c94a7fe177 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 夏×学パロ×青桃って最高です…積極的な青さんたまりません💕更新ありがとうございます！ (8月6日 13時) (レス) id: 127582e3c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カミツレ | 作成日時：2023年6月3日 0時
