ガラスの靴を履く君にキスをした。 (ページ10)

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「じゃあ行ってくるね。」

『おう、気をつけて行ってこいよ。』

「はーい」

二人で家まで帰ったあとに

Aが平野紫耀の家に

届け物を渡しに行くと俺に言ってきた。

やっぱり着いていこうかな？って思ったけど

多分Aの事だから来なくていいって

言うんだろうな～って思って我慢をした。

・・・

「平野紫耀くんの家 . . . 全然わからない . . . 」

ケンティーに平野紫耀くんの家の

地図をもらったけど

今どこにいるのか全然わからない。

それによく方向音痴って言われるから

今になってやっぱり優太に着いてきてもらえば

良かったかな～なんて思う。

" 家教えてよ！！ "

" だから無理だってば "

平野紫耀くんの家を探すために

そこら辺をうろちょろしてると

女の人とハスキーボイスの男の人の

声が聞こえてきたから

電柱に隠れて少し覗いてみれば

そこには平野紫耀くんがいた。

「ねぇ、もしかして私のこと好きじゃないの？！」

「最初から好きだなんて思ったことない。」

「はっ？最低！！！」

美人系の女の人がそう言うと

思いっきり平野紫耀くんにビンタをして

走り去って言った。

「だ、大丈夫ですか？！」

「見てたの？」

「あ、いや、その、見てたって言うか . . . 」

「お前確か同じクラスの花園だっけ？」

「そ、そうです！！

えっと、これケンティーから渡してきてって

言われたので渡しに来ました！！」

「 . . . さんきゅ」

「じゃあ失礼します！！」

届け物は渡したからもう帰ろうと思い

お辞儀をして平野紫耀くんの前を

通り過ぎようとした時

「待って」と手首を掴まれた。

「な、なんですか？」

「怖くなかったの？」

「え？？」

「俺変な噂あるからさ。」

「怖くなかったっていえば嘘になるけど

話してる限り噂になってるような

怖い人じゃなさそうだし今は怖くないよ！」

「そっか。

じゃあなんで花園が来たの？俺の顔？」

私が質問に答えると

また質問をしてきて

なんでそんなに質問してくるんだ？と思った。

「顔とかじゃなくて

普通にケンティーに頼まれたから

届けに来ただよ。」

「ふーん . . . あ、引き止めて悪かった。」

「全然大丈夫！！じゃあまた明日！！」

そう言って私は今度こそ自分の家に帰った。

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