79話_ ページ35
「白雪、用だって？」
ゼンと扉をくぐると驚いた顔をした白雪、ミツヒデ、オビの姿。
「ほんとに主がAさん連れてきた」
「ふはっ！」
「おい、どういう意味だオビ」
「いやぁ、見事に見つかったよ」
笑いの引かない俺にもジト目を向けるゼンに片手で謝りつつ、白雪に向き直る。
「あ、薬室長がAさんに聞かないとって」
「あ、あぁーガラクさんの用ね。これは行かなきゃだな」
ゼン達に別れを告げて薬室へ向かう。
「ガラクさんごめん、すっかり忘れてた」
二ヘラッと笑いながらはいった俺は、かすかな匂いに気がついた。
「ガラクさん、シエン草ある？」
「さすがA、よく気付いたな」
「なんでここに？」
「それも話す」
シエン草 別名、紫炎花
紫色の花をつける。甘ったるい香をもつ。火の玉のような形をした花。
見た目からか、惑わすような香からか、夜にほんのりと光ってみえるからか、人の魂を抜いてしまう、という人もいる。
「これなんだけど、」
案内された奥の部屋に置かれたシエン草。
5�僂曚匹硫屬枠�しい紫色。
「綺麗だ」
「…この花には出会わないほうがいいと、言われたことがある」
「そう。この独特な甘ったるい香は幻覚作用がある。一定以上摂取し続ければ途端に麻薬になるよ」
「そういうことか」
「……でも」
このシエン草は毒が抜かれている。だから香も弱いのか
「ガラクさん、体調に変化は？」
「私も、みんなも特にはないよ」
毒性が弱められているからここでも育つんだろうけど。
本来、シエン草は寒い土地に咲く。
寒さがないと、周りの人間はすぐに毒に侵されるうえに、花自体もその毒で枯れていくのだ。
「……今の所、花自体に問題はなさそうだね」
「そうか」
「にしても、どうしてこれが？」
「私宛に送られてきたらしい。確認しようと思ったが手紙を出してみても空振り」
数日前、荷物だといって届けられたらしい。
1通の短い手紙と共に。
【突然の手紙申し訳ございません。送らせてもらった花、どうか何かにお使いください】
「まず間違いなくお使いくださいって送る花じゃないね」
「私は詳しく分からないからAに聞こうかと思ってね」
「……たしかに、使いようによっては使えないわけじゃない。俺もこの花使って薬作っているし…あまりお勧めはしたくないけど」
それにこの花は、本来、この土地では生きていけないはずなのだ。
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レイ(プロフ) - うさ丸さん» 更新遅くなってすみませんっ！コメントありがとうございます！なかなか続きをかけてないんですが、これは完結まで書きます！まだこういうふうに更新遅くなる日が続くと思いますがこれは書き続けたいと思っていますっ頑張りますっ！本当にありがとうございます！！ (2016年5月9日 7時) (
レス) id: af1a1b1ac0 (このIDを非表示/違反報告)
うさ丸 - え、消しちゃうんすか！？ (2016年5月2日 22時) (レス) id: 93ddfd5243 (このIDを非表示/違反報告)
うさ丸 - 続き気になるっすね！更新頑張ってくださいっす！ (2016年5月1日 21時) (レス) id: 93ddfd5243 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 御月刃さん» コメントもありがとうございます！自分なりにこれからも頑張ります！！ (2015年9月13日 8時) (レス) id: af1a1b1ac0 (このIDを非表示/違反報告)
御月刃(プロフ) - 続編おめでとうございます！頑張ってください！ (2015年9月12日 16時) (レス) id: 7136332561 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2015年9月9日 12時
