匂いフェチの夢と鼻が効く竜胆【東京リベンジャーズ】 (ページ3)

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香水は、なんか、あげちゃいけない気がして、他に何かないかと、考えた。

香水を渡す意味を教えずに帰った兄のことは後で恨もう。

匂いって香水以外に…あった…!

柔軟剤だ。

けど柔軟剤急に渡されたら香水の100倍キモイよな。

とは思いつつも、他に匂いのするものが思いつかなかったので柔軟剤がいっぱいありそうな少し広めのお店に足を運んだ。

すると今まで興味なかったからか、こんなにも様々な種類の柔軟剤があるのだと少し驚いた。

パッケージには

"ちょっと大人なセクシーローズの香り"

"できる女のパッションフルーツの香り"

など、すっげぇ、こんなんあるんだ…

想像がつかない文字の並びを眺めていると、パッケージに惹かれて

手を伸ばした。

すると、同じタイミングで手を伸ばしていた人がいたようで、気づいた時にはぶつかっていた。

A「わっごめんなさいっ」

竜「こちらこそ悪かっ…」

聞きなれた声にその人の顔を見ると

そこには紛れもないA本人がたっていた。

なんでここに?

ひとり?

それよりも、

竜「あ、のさ、さっきっつーか、今日の昼間の…悪かった。嫌な思いさせたくて言ったわけじゃねぇんだけど」

出すのに苦労した分、口から出ちまえば勢いで不揃いな言葉が繋がっていく。

無意識のうちに下がっていく視線を少しずつAの顔へとあげていく。

目を合わせるのは怖くて

つい目が合いそうになった瞬間に

目をそらす

A「まぁ、そうなんだろうなとは思った。本命の子には、それしちゃダメだよ」

笑ってアドバイス(?)をするA

そんな相手なんていねぇんだけど

俺の表情を見て、補足する

A「蘭さんから聞いたよ？気になる子に香水選んでたんだって?」

竜「いや、ちが…」

それはお前の匂いを探してただけなんだって…

そう伝えてもキモがられそうだったから言わない。

A「竜胆もしかして鼻いいの?」

竜「え、…っとまぁ、いい方」

A「じゃあさ、一緒に探してよ!」

竜「何を?」

A「私の好きな匂い!」

え、俺この間3秒くらい寝てた?

会話の流れがわかんねぇ。

A「私さ、匂いフェチなんだけど、未だに自分の好きな匂いの柔軟剤に出会えなくてここ半年くらい色んな柔軟剤試してるんだけど、全然出会えなくてさぁ」

あ…そういうことか……なんだ…よかった

……よかった、ってなんだ？？？