君の望む世界へ【トガヒミコ】 (ページ4)

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本当の感情ページ4

血が好き…か

『いえ、別に気持ち悪がったりしませんよ。』

渡我「え？な、何で…ですか？だっ、だって！血が好きなんですよ！？」

『？えぇ、それが本当の渡我さん自身の個性でしょ？僕は人の個性を否定する人は嫌いです。』

渡我「ﾎﾟﾛﾎﾟﾛｸﾞｽｯい、今、まで、ｸﾞｽｯずっと、ずっど、否定されてたﾌｯのに、な、んで」

『…もう大丈夫です。僕がいます。自分を守るためにどんなに偽ってもいい。だから僕の前では、本心で語って下さい、被身子。』

渡我「う、うわぁぁぁぁぁん！わ、だじ、ずっど、ぐ、る、じぐで、ずっど、ごわ、ぐて…」

『落ち着きましたか？』

渡我「はい！ありがとうございます！私、天音君の事、好きになりました！」

『！ふふ、僕もですよ。被身子。』

渡我「え？は、本当ですか？」

『ふふ、はい。』

渡我「パァァ！ヤッタァ！あ、もう帰らないとです。」

『そうですね。送っていきます。』

…この時、被身子にだけ、心の扉が開いた気がした。

それから、沢山の日々が過ぎていって、あっという間に卒業式。みんな泣いていた。だけど、やっぱり何も感じなかった。

『被身子？何してるんです、か…」

渡我「ごめんね、天音君！私ね！天音君が好き！大好き！凄く、凄く、天音君を殺したいの！」

『ッ！被身子！しっかりして下さい！』

渡我「…あ、私、天音君に…あ、ご、ごめんなさい！」

『いえ、大丈夫ですよ。それよりも、逃げましょう。通報されたみたいです。』

渡我「え、何でですか？今私を突き出せば『それは僕が嫌です！これはエゴかもしれない、でも、僕は被身子と一緒にいたいです！一緒に逃げましょう！』…うん！」

渡我「天音君、私達、ヴィランじゃないですか？」

『そうですね』

渡我「なので私、名前をトガヒミコに変えます！」

『…変わって無くないですか？』

トガ「ﾑｯ全然違うのです！」

『ふふ、すみません、冗談ですよ。怒った顔も可愛いですねぇ、ヒミコ』

トガ「ｶｧｧｧ天音君ずるいのです』

『ふふ、そうですかね？大好きですよ、ヒミコ』

トガ「！はい！私も大好きなのです！」