溶け始めた心【ヒロアカ】 (ページ6)

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五十三話ページ6

その後も、滞りなく試合は続いていく

上鳴対塩崎

瞬殺。敢えてもう一度言う、瞬殺

正直笑った

飯田対発目

発目のべいびーちゃん？を世間へ売り込む為、散々時間を割いた挙げ句、自分から場外へ

飯田が振り回されてた

芦戸対青山

青山の渾身のレーザーを神回避した芦戸が酸で間合いを詰め、勝利

青山、よくわからん

常闇対八百万

常闇の黒影の猛攻に、八百万の個性を使わせず敢えなく敗北

相性が悪かった、残念だ八百万

鉄哲対切島

似た者同士の殴り合い

両者引き分け、じゃんけんの末に切島が二回戦進出となった

似すぎだろこいつら

一回戦、最後の組

『中学からちょっとした有名人！堅気の顔じゃねえ！ヒーロー科、爆豪勝己！

対

俺こっち応援したい！ヒーロー科、麗日お茶子！』

こいつらを知る者全員が思ったであろう、一番不穏な組み合わせ

爆豪は女関係なしに全力で爆発するだろうし、麗日だって手加減された暁にはきっとぶちギレる

言うなれば二人とも、似た者同士ってことか

ーーーーーー

速攻も煙幕も通じない驚異の反射神経に、ただひたすら真正面から突っ込む麗日

「女の子いたぶって遊んでんじゃねーよ
！！」

そーだそーだ、と客席の一部から爆豪に起こるブーイング

こいつら相当馬鹿か…？？

『今遊んでるっつったのプロか？何年目だ？素面で言ってんならもう見る意味ねぇから帰れ。

ここまで上がってきた相手の力を認めてるから警戒してんだろ』

痺れを切らしてマイクを奪った相澤先生が、鋭い声で告げる

その通りだ
それに、麗日だって無策って訳じゃない

私はドームの遥か上、宙に漂う"それ"を見上げた

ーーーーーーーー

「ありがとう、爆豪くん……

油断してくれなくて」

ぴと、と指を合わせた麗日

途端に爆発で砕けた瓦礫たちが、フィールドに降り注ぐ

下手すれば、自分も巻き込む捨て身の作戦

『流星群ーーー！！！』
『気付けよ』

爆豪が瓦礫を片付ける一瞬の隙に麗日は浮かせる作戦だろうけど…

BOOOM！！！！

馬鹿でかい爆発を一つ、瓦礫を一払いした光景に、会場中が目を疑った

「一撃て…」

会心の爆撃
どちらも限界が近付いてるみてぇだが…それ以上に麗日は……

「いいぜ、こっからが本番だ麗日」

掌を構えた爆豪

けれど、麗日には体力は残ってなかった

ぱたりと倒れ、それでも尚這いずるその姿はまさに、格好いいの一言に尽きる

『麗日さん…行動不能

二回戦進出、爆豪くんーーー』