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四十八話 ページ50

「あんれ?本当だ、白雪姫チアじゃん」

後ろから歩いてきた心操が、絶対にこの場から動かない!と言って芦戸とキャットファイトしていた私に声を掛けてきた

「………そんなに、見んな」

穴が空くくらいに見詰められて、自分を抱き締める様に腕を回す

「普通科の君!轟は私たちのだもん!そんなに見ちゃダメ〜!お金取るぞ!」

悪ノリした芦戸も乗っかかってきて、心操の笑みがますます深くなった


「へぇ、幾ら?


お金でアンタが手に入るなら俺、幾らでも払うケド?」

顔を近付けられて、思わず後ずさる


「いや、冗談だよ、なーんて…あは…」

思わぬ反応に戸惑い気味の芦戸と目が合う


どうすんだよ、何か本気っぽいぞコイツ。私このままじゃ買われる…

イヤ何かゴメン、思ったよりガチだった…どうしよっか…


アイコンタクトでそんな事を会話しながら、脂汗が額に滲む




「テメェ、厄介モン引き寄せる体質なんか?」

着替えるまでそれ着てろや、と私の肩に何かが掛けられた

「爆豪…」

良く見ればそれは、爆豪の体操服の上着で、腕を通せば余る袖に、私のより幾分か大きいのが目に見えてわかった

黒いタンクトップのまま、心操へと近付いていく背中を見ながら、私爆豪に助けられ過ぎじゃないか?と思った


「またアンタ?厄介なのはそっちの方でしょ、騎士気取りの狼の癖に」

「あぁ?言わせとけば勝手に…ぶっ殺すぞ?!」

掌を爆発させながら言う爆豪に、流石にヤバイと思ったのか、芦戸が止めに掛かる


「ふ、二人とも!そこまで!!ほら、最終種目そろそろ発表されるよ!ね、ね!」

爆豪の上着を羽織った私の腕を引き、会場へと連れ去られる

向こうも冷めたのか、一言二言言葉を交わして会場へと出てきたのを横目に、芦戸が話し掛けてくる


「轟ぃ、アイツヤバイ、目が本気だったよぉ…」

「私の事本気で買うつもりだったみたいだな」

「何でそんな呑気なの…」

「私売り物じゃないし、大丈夫だろ」

うぎゃぁぁぁ自覚ないよこの子!!!と爆豪に泣きつく芦戸の姿に、首を傾げた



世話しなく光るシャッター音に目を細めながら、皆が並ぶ列の最後尾に着いた









『おいおい、ミイラマン…。轟が着てるのってアレ…爆豪のじゃねーのか?』

『…生徒の色恋に口は出さない、合理性に欠けるからな』






「焦凍ぉ……!!!」

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- 梅雨ちゃんは蛙吹です! (2018年12月5日 21時) (レス) id: 99fd013ac7 (このIDを非表示/違反報告)
ジェラ(プロフ) - ルーチェさん» ありがとうございます!!私もその二人大好きです…\(^o^)/元気百倍、頑張ります! (2018年9月15日 14時) (レス) id: f118146944 (このIDを非表示/違反報告)
ルーチェ - 続きが気になって仕方ないです!轟ちゃんとかっちゃんの絡みが好きすぎてにやけます(^q^)←更新頑張ってください!応援してます!o(・ω・´o)(o`・ω・)o (2018年9月13日 22時) (レス) id: d308f73366 (このIDを非表示/違反報告)
とまと。 - こ、こんなにも評価が一回しか押せないことを恨んだことはない!更新される度に評価ボタン押してます笑 体育祭めっちゃ楽しみです! (2018年9月7日 21時) (レス) id: 9caa233366 (このIDを非表示/違反報告)
ジェラ(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます!!正直最初の轟って誰とも絡んで無さすぎて困ってます( ;∀;)主人公ェ…。 (2018年9月4日 16時) (レス) id: f118146944 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ジェラ | 作成日時:2018年8月31日 22時

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