2日目 ページ3
『……ここかな』
翌日、指定された家につくと、それは思っていた家とは違い、寮みたいなかんじだった。
もしかして、あれは「お手伝いさん」の募集ではなく「寮母さん」の募集だったのではないか。
そんなくだらないことを考えながら、インターフォンをおすと、はーい、という電話と同じ声で返事が聞こえてくる。
『お手伝いの募集見てきた者です』
「ドアの鍵、かけてないから入ってきちゃってー」
そう言われたので、遠慮なく入らせてもらう。
というか、この家…セキュリティ大丈夫なのか？
『こんにちはー』
「こんにちはー」
挨拶をしながら入ると思ったよりも多くの声が聞こえた。
もしかして、この家に住んでいる人達が全員で出迎えてくれたのかもしれない。
有難いと思いつつ、顔をあげたら…
『は？』
こ「あ」
見慣れた顔の6人がいた。
声を発した青色の頭の彼は、去年同じクラスだった人気者くん。
そして、その青色くん含む彼らは 私の学校で「王子様」と言われる集団で、漫画でいうクラスメイトCみたいな立ち位置の私のからしたら一生関わることのない人達のはずだ。
な「あれ、ころちゃんこの子のこと知ってるの？」
紫色の彼…ななもりさんだっけ？が不思議そうに聞いてくる。
確かに、幾ら同じクラスだったといえど人気者の彼がモブの私の顔を覚えているなんて予想外だった。
こ「こいつ…去年同じクラスで…クラス全員参加の王様ゲームで僕に壁ドンした挙句、耳元で「緊張してるの？かわいいね」なんて言った奴!!」
長い説明ご苦労さま。
確かにそんなことがあったような気がしないでもない。
こ「あれ、僕一瞬ドキッとしたんだからね!!」
なんて勢いよく喋り続ける彼。
え、こいつ意外と乙女かよ。
まあ、人気者の彼に覚えられているなんて私にとって不覚でしかないのだが。
覚えられ方がイケメンだったから、自分で自分を許してあげることにした。
さ「あ、こいつ俺も知ってる」
青色の頭の人が喋り終わったと思ったら次はピンク色の人が喋りだした。
確か…さとるさん、だっけ？
さ「違ぇわ、さと"み"」
誰だよそいつ、と独特な笑い方で笑っている彼のことは、名前も覚えてないくらい知らない((
さ「確か、残念美少女って言われてた奴でしょ」
『…記憶にございません』
確かに私は「残念美少女」というあだ名をつけられているが…私のことではない、と思っておこう。
うん。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 272人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
千景(プロフ) - 比例と反比例さん» ありがとうございます〜！そう言っていただけて幸いです。 (2020年1月14日 18時) (
レス) id: 0f5cbdbd1f (このIDを非表示/違反報告)
千景(プロフ) - 吹雪神雪さん» ありがとうございます…！なるべく早く再会できるように努めます!! (2020年1月14日 18時) (レス) id: 0f5cbdbd1f (このIDを非表示/違反報告)
比例と反比例 - 更新頑張って下さい！めっちゃ面白い！ (2020年1月9日 15時) (レス) id: 5a536fab7c (このIDを非表示/違反報告)
吹雪神雪 - 出たら見ます!(頑張って) (2020年1月6日 2時) (レス) id: 9d0912b7b4 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪神雪 - 頑張って下さい!前から見てて応援してます (2020年1月6日 2時) (レス) id: 9d0912b7b4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：千景 | 作成日時：2019年11月12日 18時
