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第31話~ころんside~ ページ33

病院に着いた頃には21時を過ぎていた。

近くにいた看護師さんに声をかけると、直ぐにみなのいる場所へと案内される。

こ「みなっ!!」

病室にはもう4人が居た。
急いでみなの方へ目を向けると、みなは苦しそうに眠り、汗をかいていた。

な「ころちゃん…」

こ「みな…」

みなの手を握ってみるが、あまりにも頼りなくて思わず泣きそうになってしまう。

ジ「俺らもついとるから、大丈夫」

こ「…わかってるよ」

こういう時だけジェルくんは変に真面目で…涙が目に溜まってきてしまった。
でも、みなはきっと良くなるはずだ。


ずっと手を握っていれば時刻は23時を過ぎていた。
しかし、みなの様態は良くなるどころか悪化している。

こ「みな…ねぇ、僕結局何も伝えられてない。今度こそはちゃんと伝えるから…起きてよ。」

そう言ってはみるものの、みなが起きる気配はない。


23時40分をまわった頃、医者が来た。
素人の僕が見ても「凄く危ない状態」で、色々な機械を取り付けられていた。

その状態のみなを見ていると、痛々しくて、辛くなってしまう。

こ「みな…あと少しでみなの誕生日だよ、頑張って」

そう言っている間にもみなの様態は悪化していく。

な「頑張れ」

気づけばみんながみなのベッドを囲んで立っていた。
こんなにも優しい幼なじみ達がみなの所にはいるんだよ。だから、また話そ。遊ぼうよ。


23時55分。医者達が動き出した。
みなを助けるために必死になってくれている。

大丈夫だよね、きっと助かる。
そう自分を奮いたたせ、一瞬浮かんだ最悪の事態を振り払った。

みなは絶対良くなる。僕達はまた一緒に遊ぶ。みなは病気と戦いながらも幸せに暮らしていくんだ。

でもそんなのは所詮、夢物語で。


23時57分56秒。


ピィ____


病室に無機質な機械音が響いた。

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設定タグ:すとぷり , ころん , 歌い手   
作品ジャンル:恋愛
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rinuaimi(プロフ) - 初めまして。すごくいいお話でした!涙がかれて頬がかぴかぴになりました!たくさんの小説を読んできましたがここまで泣いたのははじめてです!これからもたくさん読み直してたくさん泣きたいと思います!((?  これからもう頑張ってください!応援しています! (2022年4月24日 0時) (レス) id: d7637fcd3d (このIDを非表示/違反報告)
千景(プロフ) - panndaさん» ありがとうございます…!まさか、泣いてくださるなんて…勿体ないお言葉です…更新頑張らせて頂きます! (2019年12月11日 19時) (レス) id: 0f5cbdbd1f (このIDを非表示/違反報告)
pannda - あの、、、、あの、、、、只今号泣中でございます(´;ω;`)ウッ…作者さん神ですよ、、、、これからも応援してます!!違う作品も更新がんばです!!! (2019年12月11日 16時) (レス) id: 92d4070df6 (このIDを非表示/違反報告)
千景(プロフ) - 恋花レンカさん» え、そうなんですか!?凄いですね…嬉しいお言葉ありがとうございます! (2019年12月7日 15時) (レス) id: 0f5cbdbd1f (このIDを非表示/違反報告)
恋花レンカ - 主人公が倒れた6/19...私の誕生日だ☆なんという奇跡!すごく感動しました。涙が止まりませんでした。これからも応援してます! (2019年12月2日 18時) (レス) id: 8916eccc14 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:千景 | 作成日時:2019年6月8日 17時

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