第１３話 ページ15
ころちゃんが検査から帰ってきたのは夕方だった。
その頃には幼馴染みんなも集まっていて、笑顔でころちゃんを迎える。
な「よかった…」
ジ「お前、起きるのおっそいわ‼」
こ「え、何、僕…ジェルくんに怒られてるの？」
嫌そうな顔をしながら言うころちゃんを見て思わず笑ってしまう。
『あはははっ』
り「でも無事でよかった…」
る「ころちゃん」
おかえり。
みんなで声を揃えて言う。
こ「ただいま」
そう答えたころちゃんの目には少し涙がたまっていた。
な「ちょっとみなと2人で話したいことがあるんだけど…」
なーくんが口を開く。
いきなりのことに驚いたが、気をとりなおして病室の外へ出る。
『なーくん、どうしたの？』
そう言うとなーくんは少しだけ顔を伏せて答えた。
な「病気のこと…いつころちゃんに言うの？」
『それは…』
予想外の質問に戸惑う。
な「決めてない？」
その言葉に頷く。
『出来るだけ早い方がいいとは思うけど…』
怖い。
私が病気だと知った時、ころちゃんはどうするだろうか。
嘘だと笑われる？それとも泣いてしまう？
ころちゃんは優しいからきっと泣いちゃうんだろうな。でも…ころちゃんが私のせいで泣いてしまうのは嫌だった。
な「じゃあ、今言おう」
『…え？』
な「出来るだけ早い方がいいなら今言お。その方が…ころちゃんと笑って過ごせるしょ？」
なーくんが言ったことは図星だった。
隠してしまうより、ちゃんと言った方が心の底から笑える。
『…うん』
な「辛いなら俺達から言おっか？」
なーくんはどれだけ優しいのだろう。
でも、自分から伝えたい。
『自分で言う』
な「…頑張れ」
そう言って私の頭を撫でる。
『ありがと』
な「…いつでも頼って」
なーくんは病室へ向かう。
私もその後を追って病室へ入った。
病室ではみんなが談笑している。
この空気を壊したくはないが…
私は一つ、深呼吸をした。
『あの、ころちゃんと2人で話したいことがある』
そう言うとみんなは私の言いたいことを理解してか、静かに出て行く。
『あ、待って』
みんなと一緒に出て行こうとしていたるぅとくんを引き止める。
『一緒に居て…』
こういう時、なーくんじゃなくて何故かるぅとくんに頼ってしまう。
るぅとくんは少し驚いていたものの、笑顔ではい！と言ってくれた。
3人が残った病室で覚悟を決める。
こ「みな、どうかしたの？」
『あのね、ころちゃん。……私、病気なんだ』
震えた声でそう告げた。
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rinuaimi(プロフ) - 初めまして。すごくいいお話でした！涙がかれて頬がかぴかぴになりました！たくさんの小説を読んできましたがここまで泣いたのははじめてです！これからもたくさん読み直してたくさん泣きたいと思います！((？ これからもう頑張ってください！応援しています！ (2022年4月24日 0時) (
レス) id: d7637fcd3d (このIDを非表示/違反報告)
千景(プロフ) - panndaさん» ありがとうございます…！まさか、泣いてくださるなんて…勿体ないお言葉です…更新頑張らせて頂きます！ (2019年12月11日 19時) (レス) id: 0f5cbdbd1f (このIDを非表示/違反報告)
pannda - あの、、、、あの、、、、只今号泣中でございます(´；ω；`)ｳｯ…作者さん神ですよ、、、、これからも応援してます！！違う作品も更新がんばです！！！ (2019年12月11日 16時) (レス) id: 92d4070df6 (このIDを非表示/違反報告)
千景(プロフ) - 恋花ﾚﾝｶさん» え、そうなんですか!?凄いですね…嬉しいお言葉ありがとうございます！ (2019年12月7日 15時) (レス) id: 0f5cbdbd1f (このIDを非表示/違反報告)
恋花ﾚﾝｶ - 主人公が倒れた6/19...私の誕生日だ☆なんという奇跡！すごく感動しました。涙が止まりませんでした。これからも応援してます！ (2019年12月2日 18時) (レス) id: 8916eccc14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千景 | 作成日時：2019年6月8日 17時
