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「今少しごたついていて。ここで少々お待ち頂けますか。」
歩いてすぐ近くの警察署に着くや否や、そう言えば俺を置いて中に消えていった男。
恐らくニュースで言っていた違法捜査が原因だろう、眼を凝らせば少し遠くに報道陣の姿も見える。
「おまたせしました、此方に」
男に連れられて入ったのは、1つの個室。
無機質な文字で取調室と書かれた札が掛けられており、俺は改めて緊張に喉を鳴らした。
取り調べをまともに受けた事なんてこの生涯1度も無い。
それも進んで取り調べられるというのだから可笑しな話だ。
「お座り下さい。」
真ん中に大きい机と2つの椅子が置かれているだけの単調な部屋。
俺は言われるまま椅子に腰を下ろした。
「まずは此方から幾つか質問させてくださいね。」
男から聞かれた質問は俺自身の簡単な情報についてだった。
それにしても。個人情報を答えるだけで凄く緊張する。
この冷たい普段触れないような空気感に俺は精神的にもかなり圧迫されていた。
「はい、ありがとうございました。さて、早速始めさせて頂きますね。」
「香坂さんとおふたりの関係について教えて頂けますか？」
レ「清川さんは職業柄知り合った僕の友人で。女性の方は清川さんの交際相手という事で何度かお話させて頂いていました」
流石に警察の前でキヨくん呼びは出来ない。
何時ぞやに何気なく聞いた相手の苗字を何とか思い出す。
全く慣れない苗字呼びにかなり苦戦しつつもゆっくりそう言葉を語らった。
「女性の名前は、分かりますか?」
レ「...えっと。Aさんって僕たちの中では呼んでました。」
「...分かりました。」
男はスラスラとメモにペンを走らせる。
「お2人と最後にあったのは何時ですか?」
「Aさんとは半年以上会ってないんですけど、清川さんとは2週間半前に会ったばかりです。」
「...その時清川さんに何か変わった様子は?」
レ「...そうだ。引越しするって、言ってました。引越しで少しの間連絡取れなくなるって。」
「引越し...ですか。それは突然にですか?」
レ「そうですね」
少し怪訝そうな顔をしつつも男は話に軽く相槌を打った。
1度ボールペンのノックを押して息を吐けば此方を見つめた相手。
「香坂さん、先程仰ってた話したい事というのをお聞きしても宜しいですか。」
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もちすけ(プロフ) - あぷるさん» 私情の為返信遅れてしまい申し訳ございません;;コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです！前回のお話の後日談とかも沿って書いていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします...！！ (2021年7月2日 19時) (
レス) id: 8be7e3d78d (このIDを非表示/違反報告)
あぷる - すごく好きです（語彙力）感動したお話をさらに別視点で見れて感動が更に深まりました。更新がんばってください (2021年6月26日 21時) (レス) id: 9ae6da1d4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちすけ | 作成日時：2021年6月12日 22時
