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夕方過ぎということもあって、テレビにはご長寿バラエティ番組が映し出されていた。
「〇チャンネルのニュース番組、」
本当に急いでいるのだろう、声に焦りが含まれているのが分かった。
俺は言われた通りのチャンネルボタンを押し込んだ。
女性の落ち着いた声と共に流れ出す画面。
右上には【違反機構利用者自決 警察令状なしの家宅訪問か】の文字と共に流れるぼんやりとモザイクのかかる家の写真。
「...と未明捜査を進めていた機構、レンタルメモリーズの利用者の家宅を警察が訪問したところ男女二人が倒れているのを発見しました。」
「発見後、病院へと搬送され女性の死亡が確認されました。男性は命に別状は無いものの脳への弊害が出る可能性があるとの事です。」
「この際、警察は令状なしに独自に家宅訪問を行う不当訪問であった事から警察内の調査も逸早く行う事となっています。」
「ここからは、経済・経営の専門家の〇〇さんとこのニュースを一緒に扱って行きたいと思います。」
「さて、〇〇さん。このニュースについて御意見を頂いてもよろしいでしょうか?」
「...そうですね。先日レンタルメモリーズの社長が逮捕され、次々と関係者や利用者が引っ張りだされ続くこのニュースなのですが、そもそもレンタルメモリーズと言う物の説明を致しますと...」
なんだ、これ...。
一気に乾き切った喉に少ない唾液を送り込む。
「この画面に写ってる家。何処かで見覚えあるだろ」
俺はぼんやりとした頭で相手の言葉を何とか理解してじっと画面を見つめる。
「この地域と言い、この特徴的な家の配置と車の感じ。...多分だけど」
俺は相手の言いたいこととテレビの画面が一致し大きく瞳孔を開いた。
レ「...キヨくん...なの」
相手からの返事は帰ってこない。
つまり、そういう事だろう。
レ「俺...俺が...」
震える口のまま上手く言葉が繋げない。
「レトルト。無理だとは思う...けど、ちょっと落ち着いて。まだ、確定した訳じゃ、ないから」
相手が言葉を選んでいるのか途切れ途切れの言葉を繋いでそう言う。
レンタルメモリーズ。
男女二人。
家の見た目。
俺の中では全てが一致してしまっていた。
絶望の感情に追い打ちをかけるように拍を刻み続ける心臓に俺は電話中なのにも関わらず嗚咽が漏れた。
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もちすけ(プロフ) - あぷるさん» 私情の為返信遅れてしまい申し訳ございません;;コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです！前回のお話の後日談とかも沿って書いていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします...！！ (2021年7月2日 19時) (
レス) id: 8be7e3d78d (このIDを非表示/違反報告)
あぷる - すごく好きです（語彙力）感動したお話をさらに別視点で見れて感動が更に深まりました。更新がんばってください (2021年6月26日 21時) (レス) id: 9ae6da1d4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちすけ | 作成日時：2021年6月12日 22時
