42 . 本音 ページ42
レ｢うわっ、もうこんな時間…｣
動画数本を連続で撮った後、時計を見て驚きの声を上げたレトさん。
レトさんの家にお昼に来たはずなのにもう太陽が沈んできている。
窓の外は、橙色に染まって来ていて。
レ｢今日そろそろお開きにする?｣
レ｢俺は大丈夫やけどさ、Aさん家で待っとるよね｣
レ｢可愛い子が家で待ってるなんてほんま羨ましいわ、キヨくん｣
レトさんがふふ、と鼻を鳴らしたのを聞いて、俺は少し顔を俯けた。
レ｢…キヨくん?｣
俺の様子に気付いたのか少し間を開けた後、俺の名前を呼び掛けた相手。
キ｢ね、後ちょっとだけ一緒にゲームしよ｣
顔を上げてそんなこと言って見せれば、動揺したのか眉を少し動かした後
レ｢俺は良いけど…｣
キ｢Aには遅くなるって伝えてるから大丈夫。さ、続きやろうよ｣
膝においてあったコントローラーを拾い上げレトさんに渡す。
後少し。
あと少しだけでいいからこの気持ちのまま、この時間を満喫させて欲しいんだ。
.
そんなことを言ってから早くも一時間の時が経ってしまった。
レトさんは気を使っているのか、時計をみても俺に何も言わなくなってしまった。
あまり長居するのは、迷惑がかかってしまう。
キ｢そろそろ帰らないと、ね｣
コントローラーを床に置いて、ホーム画面を写しつづけるゲームカセットをハードから抜き出す。
｢あー、楽しかった｣なんて、大きい独り言を呟きながら、片付けをしている時。
レ｢…キヨくん｣
振り返ると、レトさんが口を真一文字に結んでこちらを見据えていた。
レ｢Aさんとなんかあった?｣
キ｢いいや、Aとは仲良くやってるよ｣
レ｢じゃあ、何でそんなに…｣
"帰りたがらないのか"
レトさんは、そこで言葉を切ったものの、伝えたい趣旨は理解できる。
キ｢…会えないのが寂しい…から?｣
どうにか搾り出して出て来た言葉の厚みがどうも薄くて自分でも嫌になる。
レトさんは、俺の言葉を聞いてぽかんと口を開けている。
レ｢…俺と?｣
再確認してくるレトさんに自分の言ったことの恥ずかしさが爆発して思わず顔を逸らす。
それをYesだと受けとったレトさんは、ぶっ、と大きく吹き出し
レ｢何かキヨくん今日素直過ぎて気持ち悪いわ｣
そういいつつも、嬉しそうに眉を下げてそう言うレトさんに思わず目を細めた。
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もちすけ(プロフ) - 楓さん» コメントありがとうございます！！そう言っていただけてめっちゃ嬉しいです...(; ;)更新意欲に繋がります...！試行錯誤しながらですが、優しく見守っていただければ幸いです。 (2021年1月7日 20時) (
レス) id: 8be7e3d78d (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - 最近読ませて頂いております！ 毎回続きが気になり更新を楽しみにしています！ 今後も更新頑張ってください、応援しています！！ (2021年1月6日 22時) (レス) id: 03f9e2cf64 (このIDを非表示/違反報告)
もちすけ(プロフ) - 如月さん» わぁ、コメントありがとうございます！とても嬉しいお言葉...！！もっと作品の質を向上出来る様頑張ります。これからもどうぞ宜しく御願い致します^^ (2021年1月5日 21時) (レス) id: 8be7e3d78d (このIDを非表示/違反報告)
如月 - めちゃくちゃ面白くて楽しませて貰ってます！更新頑張って下さい！応援してます！ (2021年1月4日 20時) (レス) id: 0ce8abb0bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちすけ | 作成日時：2020年12月29日 21時
