正義 ページ31
宮「でもあたし気づいちゃったんだよね〜」
顔をぐいっと私に近付けてにぃっと笑う彼女。私は少し体を引いて
『何に...？』
宮「中学あたりの頃、校舎裏で香坂いじめてたらそれを助けにAが来た。そこまではいつも通り。」
宮「その後、あたしは気になって二人の様子を影から見てたんだよね」
宮「そしたら、香坂が家に帰ってった後、Aが1人で校舎裏に残ってたから何してんのかと思ってじっと見てみたら」
宮「Aが1人でめっちゃニコニコしてんの。」
宮「あたしびっくりしたわ。くすくす声漏らしながら笑ってんだから。それも香坂がいじめられてた後になんで？って疑問に感じて考えてたんだけど」
宮「香坂助けてる自分に酔ってるだけだったんでしょ？正義の自分にさ。」
宮「それであたしすごい安心したの。“皆クズなんだ”って。Aも、香坂も、あたしの言いなりになってる奴らも、勿論あたしもね？」
...
宮「図星でしょ？」
私は言葉を失った。
何時見られてたんだ？？
宮「別にその事であんたを責めたりしないよ。私の方がもっと酷いことやってるし」
『違う...違う違う！！』
私は勢いに任せて大声を出した。夜だと言うのも気にせず。
彼女は少し驚いた顔をしたが直ぐに平然とした顔に戻り
宮「何が違うのさ？」
『自分に酔ってなんか...』
宮「じゃあ、なんでいじめのことずっと大人に相談しなかったの？相談すればすぐ終わった話だろ。香坂のヒーローで居たかっただけ」
私は上唇を強く噛んだ。神経に痛みが走るのも忘れ私は思いっきり地面を蹴って駅に向かって走り出した。
しかし、その抵抗も虚しく、裕太にすぐに追いつかれまた手を掴まれてしまった。
力は先程より強くなっていて私は顔を歪ませた。
なんでここで逃げ出そうとしたのかは分からない。
言ってしまえば彼女の言うことが全て図星だったからだろう。
レトくんを助け続ければいじめが終わるまでずっとレトくんは私と一緒にいてくれる。大人になってからもレトくんは私を好いて近くにいてくれるはずだ。
そう考えていたのだ。昔から。
レトくんのことが特別大好きなわけでも恋愛感情を抱いていた訳でもない。
ただ誰かのヒーローになりたかっただけ。
そのやり方が少し歪んでしまっていただけ。
しかし、いじめを傍観していた奴らよりかは断然マシだと思うのだ。
裕太の掴む力はどんどんと強くなり指先に血が通いにくくなり手がしびれて来ていた。
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もちすけ(プロフ) - ミドナさん» わ、またコメント頂けて嬉しいです~。私もそういうお声に励まされてこのお話を完結できたのだと思うので...！素敵なコメント沢山ありがとうございます！これからも頑張ります~~ (2020年12月30日 19時) (
レス) id: 8be7e3d78d (このIDを非表示/違反報告)
ミドナ(プロフ) - お疲れ様でした！もちすけさんの作品に出会えてよかったです！ヤンデレが大好きな私にとっては、更新されるのが待ち遠しい感覚でした！コメをやりすぎでは、ないかと思いながらもありがとうございますという気持ちを伝えたかったので！ (2020年12月30日 10時) (レス) id: 7fee4bb6fd (このIDを非表示/違反報告)
もちすけ(プロフ) - ミドナさん» 更新したの読んでいただきありがとうございます!!私もミドナ様に作品を見て頂いてコメントまで送って下さり嬉しいです...ｯ。わ~!嬉しいお言葉!!!(泣)ありがたやです... (2020年10月25日 19時) (レス) id: 25ab6793d9 (このIDを非表示/違反報告)
ミドナ(プロフ) - もちすけさん» 更新ありがとうございます！！速攻読みました・・！もちすけさんがこの作品書いてくださって本当に嬉しいです！見つけることができて！！更新される度にコメしちゃうかもしれません！！← (2020年10月22日 22時) (レス) id: 7fee4bb6fd (このIDを非表示/違反報告)
もちすけ(プロフ) - ミドナさん» わざわざ見ていただきありがとうございます!!!めっちゃ嬉しいです~ 。こういう系は私も大好きで昔から書いてみたいと思っていたのでそう言っていただき有難いです...!!! (2020年10月22日 20時) (レス) id: 25ab6793d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちすけ | 作成日時：2020年9月3日 22時
