な つ ま つ り ページ16
無事退院もできて、退院の日。
シッマと大先生が様子を見にきてくれた。
母さんは昨日まで無理はしないで家にいなさい。といったが、俺の友達には甘く、近くの祭りに行っておいでと言われた。
5000円か、足りひんなぁ、と呟くとそんなことないで!!と2人が叫ぶ。
看護師に注意された
「焼きそばにたこ焼き、串焼きにかき氷……たりひんな」
「おま、祭りまで食害すんなよ」
「せやぞ!夏祭りと言やぁ、浴衣のねぇちゃんだろ!」
なぁシャオロン!ゾム!という大先生をシャオロンは何処まで餓えとんねん。と苦笑い
どうやら最近も何かあったらしい。
「いやな?ほら、高嶺の花と一緒にいるジミぃな女の子おったやろ」
「あぁ、アイツ?」
「実はあいつ男の子だったらしくてな」
なんしてんねんと笑みがこぼれる。てかあいつ男だったんや
ゲラゲラと笑う俺らに大先生は「わらしべ長者みたいにしていつかは虎無さんと付き合う予定だったんよ!!」
と叫ぶ。
看護婦から注意を受けて静かになった病室には
先ほどの話が面白くて仕方ない。
「にしてもあいつ男やったんか」
「可愛い顔してたのに男だってさ〜
保健のぺ神が狙ってたわ」
大変だろうな。と、記憶にしかないその男を憐れんだ。
……
「夏祭り?」
「そ!行かへん?」
幼馴染が泊まりにきて早くも1週間が経った。
交通事故、って程でお泊まりを伸ばしてもらったらさらに期間が伸び
「学校どないするん?」と聞いたところ
大丈夫と返されてしまった。
テーブルの上にはほとんど手付かずのおかずが自分を美味しく魅せようと湯気を立ててる。
学校の方は別に私が気にすることでもなんでもないのだが、きっと聞いたほうがいいのだろう。と聞いた。李人や日向は
「あぁ、なんかあれか。特待生特有の有休みたいな謎の1週間休み」
と。
どうやら2人が行った高校に進学してるらしい。
「なー!行こうや〜」とお願いしてくる背の高く、歳の小さい幼馴染。
断る理由もないけど、学校の人たちに知られたらめんどくさいな。実際彼氏もできたことないからなんて答えるか面倒だし。
「うーん、いいかな、私はパス。」
「なんでや!!」
そんな嘘泣きしてもかわいくあらへんで。
「そもそも一緒に行く人別におるんやないの?」
「あいつのことは知らん!」
喧嘩しただけだったのか。
子供らしいところを見て、私はお箸を置く。
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作者名:クロエ | 作成日時:2023年1月25日 17時