time sharing house～日常茶飯事～ (ページ16)

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　「伊野尾くん大丈夫なの？」

　「どうかな・・・弱そうって思ったからあまり飲ませなかったけど、この状態だし。水だけは飲ませてあげたいけど」

　実際伊野尾には甘めの口当たりがいいチューハイしか飲ませていない。
飲み切れないだろうから、って小さなコップに一杯分だけ注いで。
それさえも飲み干さないままに、こうして眠ってしまった。

　だいぶ酒には弱そうだから、今後は飲み会とかに行くとなれば気を付けさせないといけない。
暴れたり泣いたり、という酒癖の悪さはなさそうだけど。
一瞬でこてんと眠ってしまうのも問題だ。

　誰かに襲われないとも限らないからな。
伊野尾が眠ってしまったあとに大ちゃんがぽろりと漏らした内容が少しばかり気に掛かる。
光は難しい顔をしてしまったし。

　「そっか。それは気を付けているほうがよさそうだね」

　なにかあってからじゃ遅いから。
一応共有しているほうがいいだろうってことで雄也にも伝えると、こっちも困った顔。
まあ、そうだよな。

　「この家で飲むには問題ないだろ」

　伊野尾がこれからも飲みたい、と言うのであれば。
飲む条件としてこのシェアハウス内に限る、としてしまえばいい。
ここなら眠ってしまっても大丈夫だし、周りだって安心して飲ませられる。

　そうして他愛もない話をしながら空き缶を増やしていると。
明日は休みだから、とお風呂上りの大ちゃんがジュースで再度参加して。
途中光が伊野尾を部屋まで運び、中座した以外は。

　気の済むまで話して飲んで、金曜日の有意義な夜も更けていった。