time sharing house～日常茶飯事～ (ページ2)

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・１day（in）ページ2

　じめじめした梅雨が終わり、気温は限りなく夏に近付いてきた。
あとひと月もしないうちに大学は夏季休暇に入る。
その前にいくつものテストやレポートが待ち受けているわけだけど。

　今日も講義が終わってから提出レポートの資料探しをして。
持ち出せない資料に関しては、その場でできる限り写して。

　なんてことをしていれば、とっぷり夜も更け。
気が付けばだいぶ遅い時間になってしまっていた。

　大学のキャンパス最寄り駅から、各駅停車で三つ目の駅。
十数分ほど電車に乗って降りれば、今日帰るべき家がある。

　今日、っていうのも変な言い方なのは百も承知。
けどいま俺が住んでいる処は、ちょっと変わった施設のようなもので。

　所謂、いま流行り？のシェアハウスに近い建物ではあるけど。
どちらかと言えば民泊のような感覚に近い。

　そこにはずっと住んでいるわけではなくて、自分が利用したいときに施設へ伝えれば使うことができる。
食事だって、必要だと伝えておけば用意してもらえる。

　つまり、施設の利用者登録さえしておけば。
己の都合に合わせていつだって泊まることが可能ってこと。

　まあ俺は大学から近い、ということもあって。
学校がある日はほぼ毎日利用している。

　いまそのシェアハウスの登録者は俺を入れて８人。
上は社会人から下は中学生まで、多岐に渡って利用者がいるわけだけど。
全員男で、これまた珍しく気が合う者が揃ったみたいで楽しく過ごしている。

　あとシェアハウスの管理者として住み込んでいる人がひとり。
その人も男で、利用者と同年代だから友達のように接している。

　みんな年齢関係なくタメ口だし、妙な遠慮なんてしない。

　家具や収納は最低限しか置いていないシェアハウスだから、長期滞在には向かないところだけど。
俺を含め、ほぼ住んでいる状態なのは５人。
社会人がひとり、ひとつ年下の専門学校生がひとり――あとは中学生がふたりだ。