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ほんとに、これといって急に抱き付いた理由はないよ。
確かに今日の夕方、大ちゃんとの帰り道。
冬の夕方特有の薄暗さが、あの夏の深い夜の色と被って見えて、一瞬だけぞっとしたけど。
それはハウスに帰り着き、おかえりって笑う光を見た瞬間に吹き飛んだ。
じゃあいまどうして光に抱き付いたのか、って。
そんなの単純なことだよ。
ああ・・・好きだなぁ。
そう思っちゃったから、伝えようと思って。
顔に出てしまう好きって気持ちを隠すのにも、この体勢は都合がいい。
だってほんのり上気して見惚れている顔なんて誤魔化せないし、どうかしたのって聞かれても馬鹿正直に説明なんてできない。
だったら気持ちと衝動そのままに、ぎゅっと身を寄せるほうが良いって思ったの。
寒いのもまったくの嘘じゃないけど、ただのこじ付け。
そんなものがないと抱き付くことも許されない関係性が悲しくもあるけれど。
中高生の女の子でもないのに、寒いって男同士抱き合ってるのも受け入れられ難いことだ。
「ブランケット取ってこようか？」
「ううん、大丈夫」
俺をあたためるようにゆっくり背を撫で摩りながらされた提案には首を振る。
少しだけこうしていれば大丈夫だからと。
パーカー越しにじわじわ伝わる光の体温にうっとりしながら、この想いが熱と同じように伝わればいいのになんて考えて。
すぐ、伝わっちゃったらダメだって思い直す。
あんなことがあったから、光は俺にやさしいけれど。
まさか恋愛的な意味で好意を抱かれているなんて微塵も思ってはいないはず。
もし俺が好きなこと知られてしまうと、拒絶までされなくてもさり気なく距離を置かれるか。
そんなものはただの吊り橋効果だよ、って俺の恋心を全否定されてしまう恐れもある。
絶望しかない危機的状況に颯爽と現れ助け出されたから、勘違いしてるだけだなんて。
あのことに遭う前から光のこと好きだった俺にしてみれば、違うって真っ向から否定してみても。
きっと光自身の考えは覆せないだろう。
「座ろうか」
一瞬離されてしまうのかと焦ったけど。
光は器用に俺を抱き付かせたまま、膝を折ってラグの上に座った。
俺も一緒に体勢を変え、少しばかり光の膝に乗り上がる状態で座り込む。
「飲みやすくなった頃かな？」
これ飲むともっとあたたまるよ、と渡されたマグカップには湯気の上がるカフェオレが満たされていた。
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晶(プロフ) - 麻李有さん» いつもながらありがとうございます。楽しんでいただけたなら良かったです。再度のリクエストに関してはご相談しつつ受けるかどうか決めさせていただきたいと思いますのでご了承下さいm(__)m (4月22日 21時) (
レス) id: 8d76f9f2b3 (このIDを非表示/違反報告)
麻李有(プロフ) - ご無沙汰しております。リクエスト書いて頂きありがとうございました！めちゃくちゃ良かったです、どタイプです！やっぱり主様の書かれるtkar大好きです！複数回で申し訳ないですが、またリクエストさせて頂いてもよろしいですか？ (4月21日 23時) (レス) @page35 id: 6cf1168dd8 (このIDを非表示/違反報告)
麻李有(プロフ) - 晶さん» いつまででも待ちます！よろしくお願いします(*^^*) (12月26日 21時) (レス) id: 6cf1168dd8 (このIDを非表示/違反報告)
晶(プロフ) - 麻李有さん» 遅くなりまして…そんなにツボっていただけてるならうれしい限りです(*´∀｀)いまのとこぱっと構想浮かばないので、少し考えさせて下さい。視点もこちらで決めさせていただきますね！お待ちいただければと思いますm(__)m (12月26日 12時) (レス) id: 8d76f9f2b3 (このIDを非表示/違反報告)
麻李有(プロフ) - 晶さん» ありがとうございます(T^T)視点はお任せしたいです！本当に主様の書くtkarさんが好きすぎてツボなんです！お付き合いのきっかけになったお話と、デートしてるところ、お付き合いするまでのarさん自覚してない頃とかも全部がツボです！ (12月24日 20時) (レス) id: 6cf1168dd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晶
| 作成日時：2023年9月9日 2時
