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あと１週間で、いま目の前に広がる微笑ましさはほんとうの日常になる。
完全な姿になるのは、まだ１年以上を要するけど。
毎週末は、こういったやり取りを多く見れるようになるんだろう。
特に三組のいちゃつきは――光と伊野尾は恋人同士じゃないが――外で自由に寄り添えない分、家の中で一層密度を増すだろうから。
胸焼けするほど甘ったるい空気が、家中を満たすのは間違いない。
でもな、そういう姿を自然と見れてこそ。
あの家を建てた意義ってものが、あると思うんだ。
「ね、薮ちゃん笑ってる」
「ほんとだ。どうしたんだろうね？宏太」
「あ〜うまっ！ほら、侑李もケーキ食べよ？」
「うん。涼介、ひと口ちょうだい？」
「どうしたのかなぁ、薮くん」
「さあ・・・でも絵になるよね！」
「そうだね。撮るの？」
「もちろん」
「なんか今日の薮ちゃん、変な感じ」
「いろいろ思うことがあるんだよ、薮くんも」
「・・・気難しいこと考えてるのかな」
「かもね。あ、ほら有岡くん、口元付いてるよ」
「ねぇひかる。やぶ、どうしたの？」
「ん？あー・・・また“おじいちゃん”になってんのか」
「どういうこと？」
「みんなが・・・自分が守るって決めたみんなが、楽しそうに笑ってるの見て―――――」
しあわせを、感じてるんだ。
「こら薮、片付け手伝え！」
「薮くん、これ持つの手伝って」
昼前から騒ぎ倒し、もう夕方の６時。
まだうっすら辺りは明るいけど、これ以上裏庭で遊ぶのは無理。
裕翔と圭人は帰らないといけないからな。
ぼんやりしていると、手伝えって光と雄也に言われ。
最後まで出したままだったテーブルとイスを片付ける。
レジャーシートは学生組が畳んでくれていて。
このセットはもともとハウスに用意されていたものだから。
きれいに洗って、次へ引き継げるようしまっておく。
思い出が残るものを置いていくのは、淋しくもあるが。
ハウスごと持っていくわけにもいかないからな。
「ほら、感慨深くなってないで」
「お前がそんなんでどうするんだよ」
そうだな、一旦終わるが、新しく始めるための終わりだ。
みんなで、笑い続けるための。
あ、おじいちゃん復活。
こら、いい加減怒るぞ。
fin.
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晶(プロフ) - Ninaさん» ありゃ・・・でも読むタイミングは人それぞれですので！（私は完結してから読む派です）続くかどうかは別として、ちゃんと次を想像できるような終わり方にしました（彼らの生活自体は続きますからね）こちらこそ長らくお付き合い頂きありがとうございました( *´艸｀) (2021年4月9日 19時) (
レス) id: ff1d608c56 (このIDを非表示/違反報告)
Nina(プロフ) - 読んだら終わっちゃう…と最終話を読み始めるのを躊躇していたのですが。お話として読めるかは別としても（読めたら幸せです！）皆の新しい生活が始まるんだなぁ、とワクワクする様なエンドマークで嬉しかったです。長い間幸せなお話をありがとうございました！ (2021年4月9日 11時) (レス) id: 63f8fe0bef (このIDを非表示/違反報告)
晶(プロフ) - わらわそうさん» ありがとうございます( *´艸｀)やっとくっ付きましたよ(笑)でもくっ付くなら最後に、と思っていたので皆様はやきもきされたかもですが兼ねがね予定通りでした…ずっと見守って頂いてありがとうございました！いまはやり切った感でいっぱいです (2021年4月1日 20時) (レス) id: ff1d608c56 (このIDを非表示/違反報告)
晶(プロフ) - しずかさん» 最後までお付き合いいただいてありがとうございました。淋しく思っていただけるのは書き手として有り難い限りです。これからものんびりのほほんとした日常を送っているかと思います。またお会いできる機会がありましたら、そのときは('◇')ゞ (2021年4月1日 20時) (レス) id: ff1d608c56 (このIDを非表示/違反報告)
わらわそう(プロフ) - 更新ありがとうございます＆完結おめでとうございます！やっとhkinがくっついて...初期からずっと追ってたので本当に嬉しいです！長い間、本当にお疲れ様でした！ (2021年4月1日 6時) (レス) id: 8ec50a30ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晶
| 作成日時：2021年2月3日 0時
