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光はもちろん、建築士さんもひょいひょい渡っていっているのに。
俺だけが立ち竦んでしまって、進めない。
どうしよう。
ほんとにどうしよう。
焦りすぎて、パニックになる。
「いのちゃん、俺の首に腕回して」
「へ？」
いつの間にか、俺の目の前まで戻ってきていた光。
ほら、と腕を取り首に回すよう促され、軽く抱き付いている体勢。
ハウスの中でなら、よくしていることだけど。
ここは外、しかも人の目がありすぎる場所。
「ひかる？」
「絶対暴れないでよ？」
叫ぶくらいならいいけど、暴れられると俺でも危ないから。
言うなり、ふわりと浮遊感。
なにが起こったのか、と理解する前に光は動き始めた。
俺を横抱き――お姫さま抱っこ状態で抱え上げ、軽々足場を渡っていく光。
状況を理解した俺は、光にしがみ付きぎゅっと目を瞑る。
「はい、到着」
いのちゃん、降ろすよ〜ちゃんと立ってね。
耳元で言われた俺は、分かったって頷いたけど。
絶対顔は赤いし、恥ずかしさとかで頭は逆上せあがっているから。
しっかり立てるのか、若干の不安を抱きつつ。
ゆっくり足を下ろしてもらい、光を支えにして立ち。
顔を上げると、ぽかんと驚いた表情で俺たちを見ている建築士さん。
えーっと・・・お見苦しいところ見せてしまってすみませんって謝るべきなのかな。
どういう反応するべきか、俺も迷ってなにも言えずにいたのに。
光だけは何事もなかったかのように、建築士さんに話し掛け。
はっと我に返った様子の建築士さんは、いま立っている場所から見えているものを説明してくれる。
説明が始まれば、俺もそれに集中して。
光がバックパックから出してくれたメモに書き込み、スマホで写真を撮って。
自分がいまどこに立っているのか、忘れ去っていたから。
下の様子を興味津々で覗き込む俺が体制を崩さないよう、光が支えてくれていたことにも気付かなかった。
そんな調子で、現場を見ながら聞いたほうが為になる説明をすべて聞いて。
地上に下りるための簡易階段が設置してあるところまでは、また。
羞恥心を投げ打って、光に運んでもらうことで無事帰還したんだ。
一部始終を下から見ていた大工さんたちから口々にからかわれたのには、参ったけど。
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晶(プロフ) - Ninaさん» ありゃ・・・でも読むタイミングは人それぞれですので！（私は完結してから読む派です）続くかどうかは別として、ちゃんと次を想像できるような終わり方にしました（彼らの生活自体は続きますからね）こちらこそ長らくお付き合い頂きありがとうございました( *´艸｀) (2021年4月9日 19時) (
レス) id: ff1d608c56 (このIDを非表示/違反報告)
Nina(プロフ) - 読んだら終わっちゃう…と最終話を読み始めるのを躊躇していたのですが。お話として読めるかは別としても（読めたら幸せです！）皆の新しい生活が始まるんだなぁ、とワクワクする様なエンドマークで嬉しかったです。長い間幸せなお話をありがとうございました！ (2021年4月9日 11時) (レス) id: 63f8fe0bef (このIDを非表示/違反報告)
晶(プロフ) - わらわそうさん» ありがとうございます( *´艸｀)やっとくっ付きましたよ(笑)でもくっ付くなら最後に、と思っていたので皆様はやきもきされたかもですが兼ねがね予定通りでした…ずっと見守って頂いてありがとうございました！いまはやり切った感でいっぱいです (2021年4月1日 20時) (レス) id: ff1d608c56 (このIDを非表示/違反報告)
晶(プロフ) - しずかさん» 最後までお付き合いいただいてありがとうございました。淋しく思っていただけるのは書き手として有り難い限りです。これからものんびりのほほんとした日常を送っているかと思います。またお会いできる機会がありましたら、そのときは('◇')ゞ (2021年4月1日 20時) (レス) id: ff1d608c56 (このIDを非表示/違反報告)
わらわそう(プロフ) - 更新ありがとうございます＆完結おめでとうございます！やっとhkinがくっついて...初期からずっと追ってたので本当に嬉しいです！長い間、本当にお疲れ様でした！ (2021年4月1日 6時) (レス) id: 8ec50a30ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晶
| 作成日時：2021年2月3日 0時
