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妹的存在 ページ12
夜に急になった電話。
それは俺の妹的存在からの電話だった。
「わくーー泣」
元「え、なに？どうした？なんで泣いてるの？」
「会いたいー泣」
元「わかったわかったすぐ行くから」
理由が分からないけど、とにかくあいつが俺に会いたがってるのは分かった。
大体俺に助けを求める時は寂しい時。
可愛い妹の為に車を走らせた。
元「A、開けろー」
「あーー湧ーーー泣」
元「大丈夫だからー、もう泣きすぎー」
「みんなに嫌われる夢見たー泣」
元「どんな夢だよーw」
「笑い事じゃないのー！泣」
元「大丈夫だって！嫌わねえから！」
「ほんとのほんとのほんと…？」
元「あたりめえだろ」
「もー湧大好きーー泣」
元「ほら手繋いでてやるから寝な」
「湧も一緒に寝よ」
元「ばか、男だぞ俺も」
「湧はそういうことしないもん」
元「うるせえ」
数分経つと、心地よい寝息と可愛い寝顔。
滝沢くんから甘やかしちゃダメって言われてるけど、でもこれは甘やかしたくなくても、本能が甘やかしてる。
俺はAから離れられないし、きっとAも俺たちから離れられないんだろうな。
「ん…湧、、」
元「よしよし」
俺が初めてAと会った日に、Aから言われたのは、
「湧くんはAのお兄ちゃんだね！」
あの日からずっとお兄ちゃんで居続けてきた。
あの日からAは変わらない俺の妹的存在だ。
＊
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作者名：ひかり | 作成日時：2021年9月29日 21時
