34 ページ32
その連絡は突然だった
お店のハロウィンの飾りを剥がし途中にマイキーがやってきた
マイキーたちがここ最近忙しそうにしてて何らかでトラブって
いたのは知っていた。けど暴走族なんて喧嘩してなんぼな集まり
だからと思っていた。
「マイキーいらっしゃい。どう、したの?」
「……A、、。場地が死んだ」
何一つ反射させる事のない真っ暗な瞳をしてマイキーは呟いた
「……どら焼きあるからお茶入れて食べよう…?」
マイキーをソファーに座らせてキッチンでやかんに水を注ぐ
ぷるぷると震える手とグラグラと回る頭を瞬きでリセットしつつ
マイキーにお茶とどら焼きをだすとどら焼きには目もくれず
隣に座った私の膝に頭を乗っけてぽつりぽつりと事の経緯を
話してくれた
一虎が出所したこと
パーちんの少年院行きが決まってしまったこと
今日の抗争があったこと
場地が亡くなったこと
殺したのは一虎だったこと
馬鹿だけど何でも気軽に話せてなんだかんだ大事な友達で
大好きだった人をまた失ってしまった
それも最悪な形で
ポロポロと流れ落ちる涙がマイキーの顔に降ってしまう
「万次郎、、。私は自分で生き方みつけられた。
それが正しいのかとかは置いといて。だから万次郎のこと守る
余裕があるから私を頼ってほしい。どんな時でも
万次郎が悪さしたら私がほっぺ思いっきり叩いて叱ってあげる
万次郎に悪さする奴いたらそいつの事ぼっこぼこにしちゃう
だからさ、、何でも話してよ。」
「……A 俺の事万次郎って、」
「ん?なんかマイキーよりも万次郎の方叱りやすい気がして」
「ふっ、、怒る前提ーなのかよ、、。Aありがとう。だいすき」
ふわっと唇がかさなる
万次郎とはあの時以来
私は真ちゃんを思い出して辛くなったときいつも男で上書きして
その時だけ忘れようとする
きっと万次郎も今は辛いこと忘れたいんだ
そう思って拒否せず万次郎を受け入れた
事の最中に万次郎は俺だけみてよ。他の男なんか受け入れんなよ
そう言ってたけど自分の恥じらいの声で揉み消した
10人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:macopo | 作成日時:2023年7月29日 1時