５ 頑張ったね ページ7
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真希達が帳の中に入ってから数分後、帳の中から凄まじい呪力の気配を感じた。
特級呪霊の気配だが、五条が動かないのでAも様子を見ることにした。
Aは五条みたいに見えないのでよく分からないが、そこまでまずい状況ではないらしい。
「凄まじいね。これが"特級過呪怨霊"折本里香の全容か。女は怖いねぇ。」
ｸｸｸと笑いながら呟いている五条様の顔はとても楽しそうだ。
「そうですか…。」
「Aが怖いって言った訳では無いんだよ！」
「分かってますよ。」
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それから数分後、乙骨が真希と子供2人を抱えて戻ってきたと同時に帳が上がった。
「おかえり。頑張ったね。」
そう言った五条の顔は我が子を見守る親の様な顔をしていた。
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sideなし
「問題ないってさ。真希も子供も。」
「よかった…。」
初めての実習を終え3人とも無事だと知った乙骨だが、やり切ったという顔をしていない。
「何かスッキリしない顔だね。」
「……初めて、自分から里香ちゃんを呼びました。」
「そっか。1歩前進だね。」
五条に褒められた乙骨だが、あまり嬉しそうな顔はしていない。
「少し思い出したんです。
里香ちゃんが僕に呪いをかけたんじゃなくて、僕が里香ちゃんに呪いをかけたのかもしれません。」
「これは持論だけどね。
愛ほど歪んだ呪いはないよ。」
「先生。僕は呪術高専で里香ちゃんの呪いを解きます。」
目標が出来た乙骨の顔は転校してきた時より頼もしく見える。
「そういえば五条先生。聞きたかったんですけど。」
「なに？」
「どうして天宮さんは実習に参加させなかったんですか？やっぱり中学生だからですか？」
「違うよ。Aが参加したら意味ないからね。」
「？」
「Aは強いから君達が手を出す暇もなく全部祓っちゃうってこと。あの子、ああ見えて一級術師の実力があるんだよ。」
その言葉を聞いた乙骨は驚いたような顔をした。
「天宮さんって強いんですね。でもまだ中学生ですよね。なんでそんなに強いんですか？」
「そりゃあ、僕が育てたからね。」
「そうなんですか？！」
それから五条はAを
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作者名：ゆずき | 作成日時：2021年6月21日 7時
