９４ 七海建人 ページ17
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「颯太、建人くんとはじめて会うんだ。この人強いから戦い方参考すればいいんじゃない？私より弱いんだけどね！」
「引っ叩きますよ。」
「ごめんなさーい！」
なんか建人くん少し寠れた？
やっぱり卒業したら私の任務の数も増えるのかな。
なんて考えていると背後から頭を掴まれて思いっきり頭を下げられた。
「お前、七海さんになんてこと言ってんだ！七海さんすみません！コイツが失礼なことを…。」
「大丈夫ですよ、颯太くん。Aさんは五条さんの側で育ちましたからね。幼い時からこうなので仕方ありません。」
「そっすか。」
「それにしても相変わらずですね、Aさん。」
「お久しぶりです。」
やっぱり私の扱いに慣れてるよね。
「君達、お話はそれぐらいにするのさ！」
「それぞれステージを用意してある。11組一斉スタートだ。試験の概要については各々の対戦相手から説明される。
移動は学内バスだ。時間が勿体ない、速やかに乗れ。」
相澤の指示に従って四散する生徒達。私達もバスに乗って演習場へ向かう。
「制限時間は30分です。このハンドカフスを私に掛けるか、どちらか1人がこのステージから脱出することです。」
「その条件なら逃げた方が得策じゃ無いですか？」
「はい。その通り、このままでは逃げの一択に走る者が溢れてしまうでしょう。そこで先生達はハンデとしてこのおもりを付けますが、私は付けなくていいそうです。
君達の実力を見ればその必要はないと学長が判断しました。」
「確かに特級と1級術師2人を一緒に相手するのは建人くんでも厳しいよねー。」
「おい。」
「否定は出来ません。なので君たちの難易度を上げるために領域展開の使用を禁止します。」
「「えー。」」
「私領域展開して速攻で終わらせようと思ったのに。」
「やめてください。」
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作者名：ゆずき | 作成日時：2023年5月4日 17時
