34 ページ33
「うおっ、兄弟じゃねえか！持ってんのそれ審神者か？」
「ああ。朝餉には行かなくていいのか、ソハヤ」
光世ちゃんにお姫様抱っこされて連れてこられたのは、三池派の部屋。
そこには『ソハヤ』と呼ばれた見たことの無い刀剣がいた。
「そうだ、朝餉！兄弟はどうすんだ？」
「後でいいから持ってきてくれ。主の分も」
「あ、アタシ一期ちゃんに頼んでたからいいわよ」
「俺のだけでいい」
「りょーかい」
さらっと会話しちゃったけどアタシなんでここにいるのかしら。
ていうかなんで連れてこられたのかしら。
ソハヤちゃんが部屋を出ていき、光世ちゃんはアタシを壁際に優しく座らせると、押し入れから布団をだして床に敷いた。
……あ。そういえば一期ちゃんにご飯は離れによろしくって言ったんだった。ごめんなさい一期ちゃん……。
ガンガンくる痛みにだんだん意識が遠のいていく。いや、これは寝不足のせいか。うーん、次から大包平くんと飲む時は気をつけよう。
途端、ふわりと再び体が宙に浮く。
落ちかけていた意識が浮上し、光世ちゃんを見た時には既に布団の上に寝かされていた。
状況の理解が追いつかず目をぱちぱちさせていると、光世ちゃんが滑り込むようにアタシの寝ている布団に入ってくる。
「…………光世ちゃん？」
もぞもぞと光世ちゃんが隣で動き、次にアタシを優しく抱きしめる。
嗅ぎ慣れた光世ちゃんの匂いと安心感で疑問が睡魔に変わっていく。
あー、これは。ダメだわ、絶対寝ちゃう。寝かせてくれたとはいえ人様の布団でなにやってんのかしら。
寝不足は大包平くんのせいだけど、二日酔いは自業自得なのに、光世ちゃんに心配かけちゃったわ。
気のせいかもしれないが、意識を手放すほんの一瞬、光世ちゃんの声が聞こえた気がした。
聞き返す気力もなく、アタシの意識は闇に沈む。
「あんたは、俺が守る」
大典太光世は、腕の中の審神者を抱えるように優しく抱き寄せた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 478人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翔、藍、love(プロフ) - 2話が抜けてるのですがただの3を打ち間違えただけですか？ (2018年12月7日 14時) (
レス) id: 32db5f9d5a (このIDを非表示/違反報告)
霧陰三文字 - あ、待って好き。← なんか始まったばっかりなのに泣きそうになってきました()更新楽しみにしてます！ (2018年9月21日 1時) (レス) id: 4d70f7c8ca (このIDを非表示/違反報告)
雷雅 - 更新頑張ってください！ (2018年9月9日 23時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
葡萄シャーベット(プロフ) - 好きです、愛してます(真顔)めちゃくちゃ面白かったです！更新頑張ってください！(ゆっくりで大丈夫ですからね！)応援してます！ (2018年9月5日 15時) (レス) id: f6cb6ae02b (このIDを非表示/違反報告)
紗衣(プロフ) - この作品とても面白く読ませていただきました！続き待ってます。 (2018年9月4日 21時) (レス) id: 7d9698e044 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：めありー | 作成日時：2018年8月27日 17時
