愛のない国【wrwrd!】「募集企画」『満員御礼！！！』 (ページ4)

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『それと…貴様を銃殺の刑に処そう。』

ピ、と指を指したのは先程この少女に倒された大隊の隊長の少佐だ。

隊長「ッ！？何故っ…！？！」

『……忘れた、とは言わせないぞ。

軍記第10章、500条、そしてそれ以降。』

"愛や恋、欲をみだりに発散する等の行動を城下町や軍内、国内、国外にて行ってはいけない。"

『…必ず覚えておけ、と言ったよな？』

隊長「っ…いつ私がその軍記に違反したというのですか！？」

……しらばっくれる気か。

腐っても軍人。だがコイツは…

『…低能相手への話は実に疲れる。

百聞は一見にしかず。これをバラまけばわかるか？』

ﾊﾞｻｯ!!!

ヒラヒラと舞うのは……

「写真…？」

他の連中は私が解いていない為に敬礼をしたまま直立不動だが、目は写真へ行っている。

少女が手にとった写真は…

隊長「そ、それはっ…！！」

『城下町のとあるガールズバーじゃないか？

おぉ、これはkissか？汚らしい。

唾液や舌を交えることの何がいいというのだ？』

答えてみろ、と低能の頭に脚を勢いよく置いた。

それだけで他の連中達は恐怖に固まり、冷や汗をかいている。

…おっと、床を破壊してしまった…

あとでラルクに怒られるだろうが…まぁ、知らん。

『ほんの少し泳がせてみたが…軍記違反をする奴は戴けない。

…軍はいつも見ているぞ。』

始末をしろ、と命じて私は少女と共にその場から移動した。

……泣き叫ぶような声が聞こえたがどうでもいい事だ。
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『それで…単刀直入に聞く。貴殿は何故、単独行動をした？』

総統室にて少女に疑問をなぎかけた。

普通なら最もなような事を言って逃れようとする輩の方が多い。

だが、少女は悪びれる様子もなくあっけらかんとして答えた。

「え？そりゃあ…スリルが欲しかったからですね。」

……スリル…か。

少女の経歴は全て調べがついている。

とても"普通"な家庭。

それ以外感想が持てなかった。

『…存在異議(レーゾンデートル)を確立したかった…という事か。』

「そうです、そうです！結局、生きてるって実感するのは呼吸する事だけじゃなくて、死ぬ事を予期する事なんですよー。」

ギラリ、ギラリ。

彼女は嬉々として話を続ける。

その目はランランと輝く。

「生の逆は死。詰まりは死が隣り合わせだとようやく生が実感できるんです！」

…少女(欲する者)はここにいた。