No.10 ヨ??? ページ20
『オイ、家入。これ全部元人間か?』
「そうです。七海と虎杖が担当した奴らです。」
『ほーん。』
検死室にて。
申し訳程度に被せられた白い布を捲り、元人間…こと、呪霊を眺めた。
なんでも新型の呪霊が人間を駒として使うらしい。
この間、七海が横腹から血を出して私の病院に来たのはそういうことか。
でかい図体、呪力の残影、エトセトラ。
それは呪霊そのものだ。
『ホント、残酷な事するもんだな。』
.。o○
『………おい、家入。』
「?何ですか?」
『コレ……生きてるぞ。』
「え…?」
『反転術式…私の術式がいいか?』
「でも手遅れじゃ…」
『いや、生きてる限り諦めねぇよ。』
「……変わんないですね。」
.。o○
『お前は私と来い。』
「え…?」
_________________________
「Aさーん、いますかー?」
『お前は毎度うるせぇな…』
「すんません…」
怪我の後遺症の確認の為に病院に訪れたのは虎杖だ。
最近常連となりつつある虎杖だが毎回声の大きさで注意を受けるのは変わりない。
診察室に通されて虎杖が椅子に座るとAも正面に座る。
「あ、Aさん…ごめん俺、手ちょっと痛めたんだよね。」
『そうか。……取り敢えずレントゲン撮るか。』
こうしてレントゲン検査室に通された虎杖だった。
.。o○
『あー、これ、ヒビ入ってるぞ。』
「マジで?でもヒビで済んでよかった…!」
レントゲン写真のモノクロを見分けながら診断は骨にヒビ。
しかし、Aは虎杖の手首を持ち…
『おら。』
「イッテェ!!!!?」
ぽきっ。
……不穏な音と共に虎杖の悲鳴が上がる。
Aは相変わらず平然としており、またカルテを書き進めた。
「えっ!!何してくれてんの!?」
『腕を折った。』
「普通に言うのね!?」
『うるせぇ。』
「すんません…」
いきなり腕を折ったことに何も後ろめることも無く飄々としているA。
かと思えばAは溜息をついた。
『あのなぁ、骨のヒビよりも骨折の方が治りが早ェんだよ。』
「そうなの…?でもさ、Aさん反転術式使えるんでしょ…?」
『何でもかんでも反転術式を使えばいいってもんじゃねぇよ。
…たまには痛みを長引かせて苦しめばいい。』
「非人道的ッ!!」
『そうかよ。』
虎杖にはAの言葉の意味は汲み取れず、見解は単純なモノになった。
Aは別にそれでもいいと目を反らした。
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りゅう(プロフ) - リガロさんこんばんは!こちらの小説拝見致しました!また違ったお話で読んでいて大変楽しいです!夢主もやることは凄いですが時々見せる優しが伝わります! (2021年2月20日 18時) (レス) id: 70aa81165b (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ100%(プロフ) - いいですね!!いい感じに性癖にヒットしました!お気に入り登録と評価失礼します。m(_ _)m (2021年1月6日 12時) (レス) id: 812b1ab43b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リガロ | 作成日時:2021年1月2日 0時