episode.5 ページ5
◇貴方side
日が沈んだ頃に、フレンチレストランに連れてこられて。
わぁお、美味しそう………………
「あ、あの……」
金髪「今日は、どうでしたか」
「…………えっ?」
金髪「色々行ったでしょ」
「あ…………」
最初は、どうなるのかと不安ばっかだったけど………途中からは本当に楽しんでいる自分がいた。
この服、とってもしっくりきた。落ち着いた感じのワンピース。以前は、彼に合わせようと背伸びばかりしてたけど………こういうのが着たかったのかもしれない。
それに、水族館、公園で手作りのお昼ご飯、東都タワー、このフレンチレストラン。
どれも、彼と行った思い出のある場所ばかりだった。
「………………どうして、こんな所にしたんです…………?」
金髪「貴方が言ったんですよ」
「えっ………!?」
金髪「気付いたでしょ、今日行った場所は全て貴方の婚約者との思い出のある場所。
なのに、彼は忘れてしまったのかって。わんわん泣いて怒ってたじゃないですか」
うっそ…………全然覚えてない……………
金髪「バーで泣きわめいて、同じバーカウンターに座っていた僕にまで絡んで来て。それから眠ってしまってマスターが困っていたので、近くのホテルに連れてったんですよ」
「あ………………」
はい、理解。あぁ、なんて迷惑を掛けてんだ私…………
金髪「僕は帰るつもりだったのに、途中で起きた貴方に引き止められたんです。『帰らないで、一人にしないで』ってね。あんな顔で弱弱しく言われたら、帰れるわけないじゃないですか。
だから隣に部屋を取って、貴方が寝たらそっちに泊まるはずだった。なのに………………吐いたんですよ、貴方。僕に向かって」
なぁぁぁぁ”ぁぁぁぁ”ぁぁぁぁぁぁぁ”ぁぁぁぁ;!?
「もももももももも申し訳ありませんんんんんんんん;!!」
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ何てことしてんだ私はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!出来るのなら昨日の私一発殴りたい、いや、一発じゃ足りない。
.
46人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆな | 作成日時:2021年9月20日 15時