神様っ！！なんて所にトリップさせてるんだっ！！【Another story 赤井ver.】

おまけ４ ページ42

◇貴方side



家に帰ってから作ってくれた秀一さん特製肉じゃがは最高に美味しかった。


でも、私はこれだけでは許しませんよ。


赤井「やりすぎてしまって悪かったな」


「……本当に驚いたんですから。しかも、浮気までさせて……」


赤井「あぁ、すまなかった」


と、ソファーに座る私の頭を撫でてくる。


赤井「でも、よく赤井の方を偽物だと見破ったな。沖矢が俺だと当てた決め手は何か聞いてもいいかな」


「……匂いです」


赤井「匂い？」


「有希子さんも秀一さんの吸ってるタバコの匂いしてたんですけど、他の匂いがしなかったので」


赤井「他の匂いか……俺の奥さんは鼻が効くようだな」


と、キスをされてしまった。でもこれでも機嫌は直しませんよ。


「いつも一緒にいるのに匂いで分からないなんてないじゃないですか」


赤井「そうか、なら、どんな匂いだ？」


「へ？」


いつの間にやら、秀一さんのお膝にお座りさせられていて。目の前には彼のお顔がドアップだ。


もうこれ見ただけで怒ってたのに許しちゃいそう。でもダメ、この顔には屈しないぞ。


赤井「さ、言ってごらん。どんな匂いかな？」


「……教えません」


赤井「そんな釣れないことを言わないでくれ」


「秀一さんが悪いんです」


赤井「本当にすまなかったよ。出来心で試すようなことをして悪かった。でも、俺を見つけてくれた事は本当に嬉しかったんだ。ありがとう」


「……じゃあ、ポアロの件も許してくれますか」


赤井「あぁ、過失の割合は５０：５０だ」


あ、出た、秀一さんの口癖。


まぁ、こんなに謝ってくれるなら、ここまでへそ曲げなくてもいいよね。


「じゃあ、許します」


赤井「そうか、ありがとう」


と、ぎゅっと抱きしめてくれた。


ふわっと香る、秀一さんの匂い。


言葉で表すのは難しいんだけど……私を包み込んでくれるような、あったかい匂い。


ずっと嗅いでたい匂い。


……絶対言わないけど。だって変態みたいだし絶対何か変なこと言われるもん。


．

おまけ５→←おまけ３

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す