episode.41 ページ41
◆降谷side
お店に入ると、彼女はスイーツに目が行っていた。どれにしようかと考えている姿が可愛らしい。
今日は日曜日とあって店内は人だらけ。彼女は気にしてしまうのではないかと思ったが、この様子は大丈夫だろう。
今日のAさんは、いつものウィッグもナシ、カラコンもしていない。本当に綺麗なAさんの姿だ。
いつもとは違った服装だから、見た時はポーカーフェイスが一瞬にして崩れるところだった。
それだけ、俺にとってはだいぶ魅力的だという事だ。
服は有栖川さんが選んだと言っていたな。Good Job.ありがとうございます、有栖川さん。
さっき、ご褒美はビュッフェの方だと即答されたのにはだいぶ心にグサッと来たからな。ビュッフェに勝とうだなんて、こんなに嫉妬したのは初めてだ。
「Aさん、どうしました？」
貴方「あぁ、いえ」
「これ、僕と半分こしましょうか」
貴方「え？」
「僕も食べたかったんです」
貴方「ありがとう、ございます」
嬉しそうだ、俺もだいぶ舞い上がっているがな。
．
◇貴方side
？「ねぇねぇおねーさん」
トイレから出てすぐ、声を掛けられた。
若い男だ。
男「このお店入った時からキレーな人いるなーっておねーさんの事見てたんだ。ねぇ、一緒の人兄妹？俺もっとおねーさんと話したいんだけどさ」
……ナンパか。面倒だな。
男「おねーさん近くで見るとほんとキレーだね。髪サラサラだし、瞳の色珍しーし。ハーフでしょ？」
こいつ、外見しか見てない。そんな奴に綺麗とか言われても嬉しくも何ともない。
「あの、連れが待っ…」
男「そー言わずにさー」
腕を掴まれた。強くて振り払えな……
？「何してるんです」
私の腕を掴んでいた彼の腕を掴む……安室さん！？
男「あ、連れの人？ちょっと話混んじゃってさ〜、だからこの子借りて……イッテェｯ！？」
安室「彼女は僕のなので、その手、離してくれません？……このままじゃ、折っちゃいますよ」
男「ｯ！？」
「！？」
安室「ほら、早く」
男「ｯ痛！！」
バッと私の腕を払い離した彼、と言っても安室さんが力を入れたのか知らずに離したと思うけど。
チッと舌打ちをして去っていった。
チラッと見ると、安室さんがさっきまで掴んでいた彼の腕、凄く赤くなってる。それだけ強く掴んでいたのか。
．
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ゆきな☆(プロフ) - paruさん» コメントありがとう御座います！嬉しいです！ (2021年5月22日 9時) (
レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
paru - めっちゃ好きです！凄く面白かったです！ (2021年5月21日 21時) (レス) id: 43a47d8e0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきな☆
| 作成日時：2020年11月6日 11時
