episode.24 ページ24
◇貴方side
それから、ポアロに着いた。
彼の言っていた通り、店の中はがらんとしていた。いや、誰もいない。
少し安心しながら以前座った時と同じ席に座って日傘とバッグを下ろした。さて、夕飯は何にしようか。
「ナポリタンと、ミルクティーをお願いします」
安室「ミルクティーですか。カフェイン、いいんですか?もうこんな時間ですし、眠れなくなってしまいますよ?」
「いえ、帰ってからもやる事があるのでご心配なく」
安室「分かりました」
あまり無理はしちゃダメですよと一言残してカウンターの奥の方へ。
ついさっき、有栖からLINEがあってやる事が増えてしまった。まぁこんな所にいないでさっさと帰った方がいいとも思うがお腹が空いていては集中できない。
そうして注文したものが来ていただきますと食べ始まった。うん、ここのは美味しい。
ここに来るのは3回目か。困ったな、他にも食べてみたいメニューが出来てしまった。あまり外食はしたくないのに最近は外出が増えてしまっている。
安室「食後のデザートにこちらは如何ですか?」
前に出されたのは、これはタルトか。
安室「ベリータルトです、以前Aさんが案を出してくれたでしょう?」
あぁ、そういえばしたな。ベリー系のケーキって。
安室「だから、試食はまず最初にAさんにしてほしかったんです。どうか感想を聞かせてくれませんか?」
「……」
タルトの上に、色々な種類のベリーが乗せられている。
「……ん。美味しい」
安室「そうですか!良かった!」
甘酸っぱいベリーと、甘いカスタードクリーム、そしてタルト。うん、こういうの食べたかったかも。
安室「喜んで頂けたようで良かった。でしたら自信をもって出せそうです。ありがとうございます、Aさん!」
……ただ思った事を言ったまで。だけど、ここまで喜んでくれるとは思いもしなかった。
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ゆきな☆(プロフ) - paruさん» コメントありがとう御座います!嬉しいです! (2021年5月22日 9時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
paru - めっちゃ好きです!凄く面白かったです! (2021年5月21日 21時) (レス) id: 43a47d8e0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきな☆ | 作成日時:2020年11月6日 11時