検索窓
今日:15 hit、昨日:18 hit、合計:120,581 hit

episode.23 ページ23

◇貴方side



?「あれ、こんにちはAさん!」


……今日は色々な人に会う日だ。


妃先生に、刑事さんに、安室さん。


「……どうも」


大量の食品を入れた買い物バックを両手に下げている。恐らくポアロの買い出しだろう。


安室「これからお帰りですか?もう夕方ですし」


「えぇ」


安室「でしたら、ポアロで夕食なんてどうでしょう?

あ、忙しいようでしたら断っていただいて大丈夫ですよ。ですが、この時間でしたらあまりお客様は来ませんし、どうでしょう?」


夕飯か……事件に巻き込まれて、これから帰ってから作るのは、面倒だ。


「……じゃあ、そうします」


安室「ありがとうございます!」


今日の夕飯は、ポアロに決定。





安室「今日は昼間日差しが強かったでしょう、大丈夫でしたか??」


日傘を閉じたまま下げている私にそう聞く安室さん。


「大丈夫でした」


安室「そうでしたか、安心しました」


何故貴方が安心するんだ。


「……」


集まる視線。こんな時間だけれど、この人といるからか。


金髪に、褐色肌。これが人気の多い昼間だったらひときわ目立つに決まってる。


安室「ん?どうしました?」


あぁ、ずっと見ていた事に気が付かれてしまったか。失礼だったな。


安室「これ、ですか?」


「……」


これ、と自身の髪に触れた。それにも気が付かれていたとは。


安室「目立ちますよね、これ。中々いませんからね」


「……」


安室「けど、視線とかは全然気にしてません」


「……」


安室「確かに、小さい頃にこれのせいでだいぶ苦労はしましたよ。変だって言われて喧嘩ばかりでしたね」


喧嘩……安室さんが、喧嘩……勝ったのかな……


安室「その時、偶然出会った医院の先生に言われたんですよ」




『じゃあその喧嘩したお友達に言ってやりなさい。人間なんて見た目は違っても、切り裂いて一皮剥けばみーんな同じ血と肉の塊。

その証拠に、黒人も白人も黄色人種もみーんなこの通り赤い血が流れてるでしょ?って言い返してやりなさい!!』




安室「ってね?」


みーんな同じ、か……


確かにそうだ、と納得してしまった。


安室「だから、もう気にしなくなりました」


「……」


安室「Aさんも、ハーフですよね。じゃあ僕と一緒だ」


「……そう、ですね」


同じ、か……


episode.24→←episode.22



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (170 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
362人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 安室透
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆきな☆(プロフ) - paruさん» コメントありがとう御座います!嬉しいです! (2021年5月22日 9時) (レス) id: eaaa1b941d (このIDを非表示/違反報告)
paru - めっちゃ好きです!凄く面白かったです! (2021年5月21日 21時) (レス) id: 43a47d8e0f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆきな☆ | 作成日時:2020年11月6日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。